No | 27070070 |
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問題の発生している地域(関係団体、農協等含む) | 全国 |
提出機関(部局) | |
テーマ名 | |
対応が想定される技術 | 栽培技術 機械化技術 |
農業・食品産業等の現場における問題点 | 地下かんがいシステム(以下「FOEAS」と言う。)は、㈱パディ研究所と農研機構より共同開発されたもので、新潟県等東日本で急速に普及しており、山口県においても25年度末で約250ha普及している。 FOEASでは、透水性の維持のために、水稲の不耕起栽培を前提条件にしているが、西日本では不耕起栽培が定着していないことやジャンボタニシの被害回避のため、代掻き移植栽培を行っている。そのため、FOEASの灌排水機能が失われやすく、十分な導入効果が得られいない。また、FOEASの機能を活かした露地野菜の多収・高品質栽培技術の体系化がなされてなく、野菜を輪作体系に組み入れた水田の高度利用も手探り状態である。 また、農業生産法人は、経営品目として、野菜作の導入を推進しているが、省力機械化体系が未確立であり、水田作で保有する機械を最大限に活用した機械化体系の構築が求められている。 そこで、代かき水稲栽培を前提とした中で、FOEASの機能維持・回復法を確立するとともに、FOEASの灌排水機能を活かした露地野菜の安定生産技術を確立することで、水田の高度利用を図り、生産法人の経営安定を図る。 |
問題解決へ向け必要な研究開発等 (技術的課題) | 地下かんがいシステムFOEASを活用した水田の高度利用による生産法人の経営安定化 ①FOEAS機能の維持・回復方法の確立 代掻き水稲栽培後に形成された不透水層を破壊する簡易な機械・治具を開発し、現地圃場においてその効果を検証する。 ②タマネギ、キャベツ等の安定生産技術の確立 (1)低畝による栽植密度増加による多収栽培技術 水田では、湿害回避のために高畝にしたため、栽植株数が減じていたがFOEASの排水機能を活かした低畝栽培により栽植株数を増加させて、単収の向上を図る。 (2)土壌水分管理の適正化による収量性の向上 FOEASの灌漑機能を活かし、増収効果の高い生育ステージで灌水することで増収を図る。水分管理は「水田底力プロ」の成果を活用する。なお、その際には地域での水利条件を考量して、実行可能なものとする。 ③機械化体系の構築 法人保有の機械を活用し、低畝栽培に適した機械化体系を構築し、省力化と労働生産性の向上を図る。 ④水田高度利用の実証と経営評価 土地利用型生産法人を対象に、野菜作と水稲、麦、大豆とを組み合わせた水田高度利用モデルを実証し、経営評価を行う。 |
分類 | 研究開発を実施中 |
プロジェクト研究、農研機構等による対応状況(○は提案した都道府県による取り組み状況) | FOEASを活用した栽培技術のうち、大豆晩播栽培による湿害回避と難防除雑草対策については、革新的技術緊急展開事業「中山間地等条件不利地の集落営農法人における軽労・効率的作業管理技術を核とする水田作の実証(H26-27)」において実証した。また、技術紹介パンフレット「地下水位制御システム(フォアス)を導入した中山間水稲・大麦・大豆での2年3作体系」などの技術情報の提供等を実施している。 |
カテゴリ | 病害虫 有機農業 FOEAS 機械化体系 キャベツ 経営管理 高品質栽培技術 栽培技術 作業管理 湿害 省力化 水田 大豆 多収栽培技術 たまねぎ 中山間地域 難防除雑草 不耕起栽培 輪作体系 |