課題名 |
1 人工生態系機能高度化技術開発試験(1) 人工干潟造成技術開発試験 |
研究機関名 |
愛知県水産試験場
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研究分担 |
漁場改善
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研究期間 |
継H11~15 |
年度 |
2003 |
摘要 |
大規模開発事業による海面埋立や流入負荷による富栄養化の進行に対し、伊勢・三河湾全体の漁場環境及び漁場生産力を維持・改善するためには、人工干潟等の人工生態系の持つ水質浄化機能や生物生産機能を高度化し、それらを積極的に展開する必要がある。本事業はこれら人工生態系の機能を高度化するための造成技術及びそれらの造成基質の開発を目的とする。 メソコスム内に実験干潟を造成し、異なる地盤高を設け、地盤高の違いが底生生物の構造や分布特徴に及ぼす影響を検証した。また、得られたデータを底生生物生態系モデルを用いて計算し、水質浄化機能を定量化した。さらに、アサリ浮遊幼生を大量培養する手法を開発するとともに、異なった地盤高が設けられた水槽や中央粒径が異なる数種類の砂を敷設した水槽へ大量培養で得られた幼生を投入し、着底稚貝の動向を調べた。結果の概要は以下のとおり。 地盤行によって、イトゴカイ科、ドロクダマシ、コノハエビは地盤の低い地点で多く、コケゴカイは地盤の高い地点で多い等、底生生物群集の構造、分布特徴が明らかになった。メソコスムに投入したアサリ幼生は、着底後、潮汐ない場合においては地盤行の低い地点に多くみられ、能動的に移動することが考えられた。また、水槽に潮汐流を与えた場合には、流れに乗って漂流移動する可能性が示唆された。底生生物生態系モデルについては、当初、フィールドデータを元にした場合は再現性が悪かったが、メソコスムのデータによりモデルに改善を加えることによって精度が向上した。
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戦略 |
水産
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専門 |
水産環境
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部門 |
海洋
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カテゴリ |
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