牛のDNAマーカー育種技術の開発

課題名 牛のDNAマーカー育種技術の開発
研究機関名 北海道立畜産試験場
研究分担 家畜生産部育種科・畜産工学部代謝生理科・遺伝子工学科
研究期間 H12~16
年度 2004
摘要 目的:黒毛和種のDNAマーカー育種技術を確立するため、枝肉形質に関与する量的形質遺伝子座(QTL)領域を同定する。また小型ピロプラズマ病と乳房炎抵抗性に関するDNAマーカー育種技術を確立するため、両疾病に対する抵抗性形質に関与するQTL領域の同定を行う。方法 :(1)黒毛和種の枝肉形質に関するQTL領域の同定:黒毛和種の優良種雄牛を父とする半きょうだい家系(去勢牛)300頭について255個のDNAマーカーの型判定を行い、枝肉形質に関するQTL解析を行った。(2)小型ピロプラズマ病抵抗性形質に関するQTL領域の同定:黒毛和種とヘレフォードによるバッククロス子牛118頭についてTheileria sergenti(TS)の感染試験を行った。F1雄牛を父とする3家系について440個のDNAマーカーの型判定を行い、抵抗性形質に関するQTL解析を行った。(3)乳房炎抵抗性遺伝子の同定:6頭の種雄牛の娘牛478頭について454個のDNAマーカーの型判定を行い、初産次の体細胞数に関するQTL解析を行った。また、最も連鎖の強かった領域について候補遺伝子の解析を行い変異を検出した。成績の概要:(1)黒毛和種の枝肉形質に関するQTL領域の同定:枝肉格付成績と画像解析形質に関与するQTLが1,9,13,14,19および21番染色体などに検出された。これらのQTLのうち他の家系で検出された領域とほぼ一致するものがあり、同じ遺伝子が分離している可能性が示唆された。また BMSNo.に関与する19と21番染色体上のQTLはBMSNo.に対して相加的効果を持つことが示唆された。(2)小型ピロプラズマ病抵抗性形質に関するQTL領域の同定:ヘレフォードは黒毛和種・F1よりTSに対する抵抗性が低く、F1と黒毛和種との間に抵抗性には差が認められなかったことから抵抗性遺伝子は優性効果を持つことが示された。また、TS抵抗性に関するQTLが8番と18番染色体に検出された。(3)乳房炎抵抗性遺伝子の同定:初産次の体細胞数について22番染色体に最も強く連鎖する領域を検出した。この領域の候補遺伝子FEZLの変異によりアミノ酸配列の107番目にGlycine残基が挿入し、Glycine鎖12G型が13G型に変異することが判った。この変異と初産次の体細胞数との関連が認められたことから、FEZLは乳房炎抵抗性遺伝子の一つと考えられた。
研究対象 肉用牛
戦略 畜産
専門 育種
部門
カテゴリ 育種 DNAマーカー 抵抗性 抵抗性遺伝子 肉牛

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