課題名 | 中山間に適したカキの生産性向上と軽労化技術の確立 |
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研究機関名 |
宮城県農業・園芸総合研究所 |
研究分担 |
園芸栽培部 |
研究期間 | 完H12~16 |
年度 | 2004 |
摘要 | 高齢者が脚立を使用せずに栽培管理ができる低樹高栽培の実現,根域制限技術を用いた早期多収技術の確立,年による豊凶の差を極力少なくし,毎年安定した収量を確保するための新しい剪定技術の構築等で中山間地に適したカキ栽培の生産性向上を目指す。 早期多収技術の確立,作業性に優れた樹形の開発,ころ柿用剪定・結実管理技術の開発。 供試したポットの中で低樹高を実現し,収量が多く果実品質の優れたポットは,ポットの側面が貫根型で,底面が透水性遮根型のポットであった。他のタイプのポットは生産力が劣り,特に貫根部分の少ないタイプは生育が不良であった。露地上に比べると選択したポットは収量がやや劣るが,目標水準の2t/10aを大きく上回っており,さらに露地に比べて相当低樹高であり,着色が進みやすく果実の成熟が早かった。供試したポット容量の中で低樹高を実現し,収量が多く果実品質の優れたポットは,容量70Lと120Lのポットであった。これらのポットは,露地に比べるとやや収量が劣るが目標水準の2t/10aを大きく上回っており,さらに露地に比べて相当低樹高であり,着色が進みやすく果実の成熟が早かった。大苗育苗用不織布植栽ポットを利用した'蜂屋'では,樹齢4~5年生頃までは放任の方が剪定を加えるよりも初期収量が上がるが,それ以降は樹冠内の光環境が悪化するので剪定を行う必要があると考えられた。その場合の樹形は,5年生時点では主幹形または開心自然形いずれでもよいと考えられた。枝ごと剪除する収穫法,生理落果,隔年結果などの特徴を持つ干し柿生産において,隔年結果を防止し,収量増加が可能な剪定・結実管理技術は,通常の栽培方法(対照区と同様)で予備枝を積極的に配置する方法と主枝毎に交互結実をさせる方法が適当であった。 樹齢が6年目までの試験なので,樹体生育と収量の推移を今後長期にわたって検討する必要がある。 |
研究対象 | カキ |
戦略 | 園芸 |
専門 | 栽培生理 |
部門 | 果樹 |
カテゴリ | 育苗 かき 軽労化 栽培技術 収量向上 中山間地域 低樹高 |