スギ人工林の長伐期循環管理技術の開発

課題名 スギ人工林の長伐期循環管理技術の開発
研究機関名 山形県森林研究研修センタ-
研究分担 森林研究研修センタ-
研究期間 新H16~20
年度 2004
摘要 目的:公益的機能財として森林の重要性が認知され、森林の持続可能な経営が求められるなかで、多面的機能が発揮可能な森林を、流域や地方単位の広域のなかで長期にわたり循環させる森林管理が必要とされている。山形県は、187,300haの広大なスギ林を有し、スギの適地における60年生までの人工林施業については、全国最高水準の「山形県におけるスギの生産管理基準」をもとにスギ林の管理を行ってきた。 しかし、昨今の木材価格低迷による経営意欲の低下等により、スギ人工林の伐り控えによる消極的長伐期林やスギ人工林伐採後に再造林することなく放棄された林分が増加し、広域的かつ長期に森林の多面的機能を持続させることが危ぶまれている。このため、消極的長伐期林の得失を明確にして適切な施業方法を示すとともに、伐採跡地における森林復元の施業指針を確立することが求められている。 研究の要約:消極的長伐期林の得失を明確にするために伐り控えにより長伐期化しているスギ人工林4林分の立地環境および林分構造を調査した。また、長期育成循環施業循環利用タイプ帯状型スギ人工林の総生長量を把握するために、長伐期施業区域および新植区域にモニタリング試験地を設定した。平成20年度に再測定を行う。伐採跡地がどのような立地条件のところにみられ、それがどのような要因で再造林放棄地に移行するのかの基礎資料を得るため、人工林の伐採跡地データ(データ数2,277)を用い伐採跡地の立地環境等について解析した。人工林の伐採跡地は1ha未満の林分、伐採後5年以上経過した林分、急傾斜地の林分に多くみられ、林道からの距離が遠くなるほど伐採跡地は少ない傾向が認められた。また、人工林の伐採跡地データと聞き取りにより、156林分の伐採跡地について現地調査を行った。25林分が更新途中の伐採跡地とみられ、その更新の程度から3パターン(草本類が優占、草本類+低木類が優占、草本類+低木類+高木類が優占)に分類した。 今後の問題点:消極的長伐期林の得失を明確にするため、また伐採跡地における森林復元の施業指針を確立するために実態調査の数をできるだけ多くする必要がある。
戦略 森林・林業・木材産業
専門 経営・管理
部門 林業
カテゴリ 管理技術 経営管理 傾斜地 モニタリング

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