カンショ病害の総合的防除技術の開発

課題名 カンショ病害の総合的防除技術の開発
研究機関名 沖縄県農業試験場
研究分担 病虫部
研究期間 H15~17
年度 2004
摘要 本県紅イモ生産地では、長年の連作で立枯病、炭腐病等の土壌病害が多発している。立枯病はカンショの根を腐敗させる性質を有しているが、この腐敗部位から分離される糸状菌を調査した結果、炭腐病菌等の貯蔵病原菌が高率に分離された。このことから立枯病菌によって腐敗した根の組織から炭腐病菌等の貯蔵病原菌が侵入・潜伏し、貯蔵時にイモの腐敗が発生することが推察された。カンショ病害の被害を軽減するため、立枯病菌と貯蔵腐敗との因果関係の詳細を調査し、化学的防除と生物的防除を組み合わせた防除技術を確立する。これまでに、拮抗微生物と土壌消毒剤の薬量低減処理を組み合わせることにより、高い防除効果が得られることが明らかとなった。本拮抗微生物を、同定した結果、Penicillium geastrivorusと同定された。また、本拮抗菌の生産する抗菌物質を同定した結果、カビ毒であるペニシリン酸であることが明らかとなった。拮抗菌Penicillium geastrivorusが、過去の知見でカビ毒を生産するという知見が無かったため、今回の結果は初知見である。しかし、企業との調整の結果、カビ毒の件で本拮抗菌の製剤化を断念することになった。今後は、別の防除手段をとる必要性があるため、現在、アメリカフウロを利用した病害防除技術開発に関する研究を進めている。カンショの貯蔵時の腐敗性病害とサツマイモ立枯病に対して、アメリカフウロによる生物的防除法が確立すれば、環境に負荷を与えない持続的防除技術として現場に普及できる。
研究対象 カンショ
戦略 土地利用型農業
専門 病害
部門 甘しょ
カテゴリ かんしょ 生物的防除 立枯病 土壌消毒 ふう 防除

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