課題名 |
山菜の安定生産技術の確立と高品質系統の作出 |
研究機関名 |
山形県森林研究研修センタ-
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研究分担 |
森林研究研修センタ-
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研究期間 |
継H15~19 |
年度 |
2005 |
摘要 |
(目的)多雪山間地特有の山菜であるタケノコ(ネマガリタケ)は近年人工栽培が増加しているが、その苗の確保が難しく栽培用苗が不足している。そのため、短期間での大量増殖が可能な組織培養による増殖技術の開発と、その栽培技術の確立を図る。また、栽培が定着している他の山菜類も今後増産から生じる市場間競争に打ち勝つために品質の高い系統を作出する。(研究の要約)ネマガリタケの組織培養により作られたポット苗は3年の順化でランナーの発生が得られる事が明らかとなったことから、露地での栽培化に向けてこの苗を羽黒町の林木育種園内の林床と畑地の2箇所に定植し生育状況を調査した。定植は5月初めに5m四方に1株の間隔で行い、定植時に元肥として緩効性肥料(ロング360)を植栽穴に施した。被圧を防止するため、随時、苗の周囲の雑草を除草した。9月の時点で畑地林床ともにほぼ全てが生存し枯死しなかったことから、活着は極めて良好であり定植は容易と考えられる。さらに定植2年目には新たなランナーの発生が確認できたが、雑草丈から抜け出せないため、除草作業は不可欠である。山菜優良系統の候補の収集は生育が旺盛なワラビを1系統収集しセンター圃場内に保存栽培したところ、1年を経過して生育が旺盛で活着は正常に行えた。(今後の問題点)ネマガリタケ苗の生産に向けて組織培養での増殖率を高める方法の確立が必要である。また、育苗終了後、定植してからの成長を調査し、定植地や管理植栽方法を決定する必要がある。山菜の高品質系統を選抜するために、候補となる系統を広く収集していく必要がある。
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専門 |
バイテク・キノコ
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部門 |
林業
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カテゴリ |
肥料
病害虫
育種
育苗
栽培技術
雑草
除草
たけのこ
わらび
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