1 海産生物増養殖試験  (2) ノリ優良種苗開発試験

課題名 1 海産生物増養殖試験  (2) ノリ優良種苗開発試験
研究機関名 愛知県水産試験場
研究分担 栽培漁業
研究期間 継H11~20
年度 2005
摘要  近年の温暖化現象に対応するため高水温耐性を有する優良種苗を開発して、ノリの生産安定化と県民への安定供給を図る。結果の概要は下記の通り。 ○養殖試験:篠島漁場においては、水温24℃から育苗が開始されたが、豊浜漁場では台風の接近による状況判断中に24℃から水温が下降して24℃からの育苗はできなかった。また、篠島漁場では、アオノリの付着が著しく、高水温区、対照区ともに育苗中に緊急入庫による駆除操作が行われ、生産者の都合により再張り込み時に高水温区と対照区が混在して張り込まれたため、両試験区が識別不になった。また、近年続いた水温の降下が遅れる傾向と異なり、本年度は育苗から水温降下が順調に進み、高水温耐性の特性が明確に発現する漁場環境にはなかった。しかしながら、篠島漁場では24℃からの育苗でもA区、B区、C区ともに芽落ちなどの病障害は発生しないことが確認された。篠島漁場ではA区、B区、C区を秋芽網生産期から冷蔵網中期まで生産し、B区、C区の収量性は高かったが、A区の収量性は約8割程度に留まった。また、冷蔵網時の低水温でA区の葉体に多層化が多数認められた。豊浜漁場では、秋芽網と冷蔵網としてそれぞれ生産を行った。現在生産続行中であるためデータの取りまとめを行っていないが、生産者からの聞き取りでは、A区の収量性はB区、C区の収量性比べて著しく劣っており、その傾向は冷蔵網で顕著であった。また、製品の等級も低い傾向にあった。A区の収量が劣るのは、「清吉」株の栄養繁殖性の低さと、波浪、流れによる芽落ちが原因と推察される。
○品種改良試験:基部形状が扇型を示し、成長優良で奇形の少ない葉体を2個体(No.10、No.18)選抜した。これらを細切して培養し、単胞子を採取した。親株を含め単胞子を保管していた冷凍庫の不調により単胞子の活性がなくなったことから、得られた単胞子と親株を混合培養して養殖特性の比較が可能な葉体を得ることができなかった。このため、親株の殻胞子を再度採取するとともに、No.10及びNo.18の単胞子採取、2-152株の殻胞子採取を行った。得られた単胞子、殻胞子について現在24℃→20℃の段階的水温変化培養での混合培養試験実施中。 
研究対象 水産
専門 水産増養殖
部門 海洋
カテゴリ 育苗 繁殖性改善 品種改良

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