1(1)海産植物増養殖試験

課題名 1(1)海産植物増養殖試験
研究機関名 愛知県水産試験場
研究分担 栽培漁業グループ
研究期間 継H11~20
年度 2006
摘要  近年の温暖化現象に対応するため高水温耐性を有する優良種苗を開発して、ノリの生産安定化と県民への安定供給を図る。結果の概要は以下の通り。○品種改良試験 「清吉」株と「鬼崎」株の交雑株2-152株由来のSOH-1Ab葉体から得られた単胞子を25℃から1週間に1℃づつ水温を降下させて培養し、生長優良で、色調が黒く、奇形が少ない葉体を計5枚選別し、それぞれから果胞子採取、貝殻糸状体作成を行った。また、SOH-1Abから貝殻糸状体を作成し、殻胞子を採取して室内での予備培養を行った。SOH-1Ab株は色が黒く、24℃から培養ではU-51に比べて芽落ちが少ないことが認められた。成長はU-51が勝っている傾向が認められた。品種登録に向けて必要とされる形質評価の対照品種として、鬼頭水産大学校名誉教授(登録評価の委員)の指導により海苔増殖振興会からU-51の糸状体を入手し、糸状体の大量培養、貝殻糸状体の作成、殻胞子の採取、形質評価の予備培養を行った。▼高水温耐性形質(高水温で奇形なく成長良)を有する「清吉」株の特徴を生かし、高水温からの養殖により生産性を向上させることを想定して「吉川」株との混合養殖を検討したが、高水温での芽落ちが著しく、今年度も生産性向上に結びつく結果は得られなかった。一方、「吉川」株は高水温からの養殖でも生産性が維持されており、今漁期に見られた育苗時の水温降下の停滞などのトラブルにも生産性に支障がなかったことから、高水温耐性の一形質として、高水温であってもその後の生産性を維持できる形質も含まれることから、「吉川」株を品種登録に向けた候補品種と考えた。また、品種改良試験で得られたSOH-1Ab株とその改良株については、室内試験での養殖特性に加えて野外試験での評価を行う必要があり、その結果により品種登録の候補品種として選定していく必要がある。また、高水温耐性を有する優良品種の選抜を県内推奨品種から選抜して行い、育種素材を増やしていくことが求められる。
カテゴリ 育種 育苗 品種 品種改良

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