摘要 |
a.試験目的化学肥料・化学合成農薬を5割削減した高度クリーン農業技術を開発・実証する。 、b.試験方法 化学肥料・化学合成農薬の5割削減が病害虫の動態にどのような影響が発生するかを調査する。また、イタリアンライグラスを栽培し、雑草抑制効果を調査する。、c.調査項目化学肥料・化学合成農薬の5割削減による病虫害発生状況および収量、イタリアンライグラスの栽培による雑草発生消長、d.結 果:ア)試験区で発生した病害虫のうち、発生が多く、収量にも影響すると考えられた病害虫はダイズわい化病であった。その他の病害虫の発生は被害許容水準以下であり問題とならなかった。殺虫・殺菌剤の使用を半減するとダイズわい化病の防除効果は慣行防除に比べて同等~やや低下した。殺虫・殺菌剤の使用を半減する場合には慣行防除と同等の効果を維持するため、防除時期について検討する必要があると考えられた。イ)裸地と比較して、IRG1番草収穫後では、IRGを栽培することにより雑草発生量は1/10以下と少なくなり、エン麦栽培区と比較しても半分以下であった。また、エン麦を収穫した後、裸地として圃場を管理した場合、生育期間中の雑草発生量は約2200g/m2となったのに対し、IRG栽培区では、130~160g/m2と極めて少なくなり、IRGの収穫を重ねる毎に雑草発生量は少なくなる傾向にあった。また、IRGの収量は、乾物収量で約600kg/10aであった。
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