(3)作物主要病害に対する病原菌レースの同定と抵抗性遺伝資源の選抜

課題名 (3)作物主要病害に対する病原菌レースの同定と抵抗性遺伝資源の選抜
課題番号 2009014015
研究機関名 国際農林水産業研究センター
研究分担 (独)国際農林水産業研究センター,生物資源領域
協力分担関係 ブラジル農牧研究公社
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 ・ 日本、中国、フィリピン、ラオス、ベトナム、インドネシア等の温帯から熱帯に至るいもち病菌レースの多様性を明らかにし、菌レースがイネの栽培生態型や地理的差異によって異なる分布をすることを明らかにした。・ インドネシアと中国では、判別システムの構成要素である標準判別いもち病菌菌系の候補の選抜に成功した。また、フィリピンでも既存の判別システムを改善できる菌系を発見できた。・ インドネシアのイネ品種の抵抗性の多様性について調査し、生態型により抵抗性パターンが異なることを明らかにした。・ ミャンマーのイネ在来品種より3種の新規抵抗性遺伝子を検出し、このうち2遺伝子は第6染色体のPizと第12染色体のPita遺伝子座領域に座乗することを明らかにした。・ ブラジル、パラグアイ及びアルゼンチン各国でさび病菌の菌系の採取を進め、確立した病斑型の評価法に基づき、採取したサンプルの病原性の評価を継続した。その結果、地域間及び年次間で病原性の違いがみられ、多様な菌系の存在が示唆された。・ 日中のダイズ品種のスクリーニングの結果、さび病菌接種後も葉の黄化が見られない中国産1品種を見出した。既知の抵抗性遺伝子との組合せの可能性を検討するため、この黄化抑制について遺伝的な解析を開始し、F2集団は黄化程度に関して連続的な分布を示した。・ ダイズの抵抗性遺伝子Rpp2とRpp4、並びにKinoshitaに由来するRpp5を集積した3抵抗性遺伝子集積系統を作出し、さび病抵抗性の評価を行った。その結果、集積系統では胞子が全く形成されず、親品種や2遺伝子集積系統に比べて極めて強い抵抗性が得られ、実用品種育成のための抵抗性素材として利用できることが示された。・ 広範な菌系に対する抵抗性の可能性があるdefensin遺伝子並びに抵抗性発現機作に関与する代謝因子のNPRやWRKY遺伝子のアグロバクテリウムによる導入を実施し、得られた合計22系統の一部の後代について、さび病抵抗性の評価を開始した。また、平成21年度も形質転換を継続し、合計23系統が得られた。
カテゴリ 遺伝資源 いもち病 大豆 抵抗性 抵抗性遺伝子 評価法 品種

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