土壌環境改善によるニンジン乾腐病被害軽減対策の確立

課題名 土壌環境改善によるニンジン乾腐病被害軽減対策の確立
研究機関名 北海道立道南農業試験場
研究分担 技術普及部・研究部栽培環境科
病虫科
研究期間 完H18-20
年度 2008
摘要 目的:ニンジン乾腐病については、「ニンジン乾腐病の発生生態」(道南農試、H13指導参考)により被害実態及び発生環境が明らかにされているが、現地において排水改善による被害軽減効果は検討されていない。本試験では、渡島中部地域のニンジン乾腐病について、排水改善などによる環境に調和した被害軽減対策の実証を目的とする。、成果:(1)前年までの技術体系化試験では、高うね処理により土壌水分が減少し、乾腐病が軽減される傾向がみられた。しかし、菌密度や土壌水分と乾腐病発生には明確な関係は認められなかった。(2)本年度の降水量は、5月中旬、7月下旬、8月上旬にまとまった降雨があったほかは、全般に少なく、特に3月から5月上旬と5月下旬から7月上旬までは干ばつ傾向であった。そのため、七飯町、函館市とも発病がやや少なめであった。(3)比較的発生量が多かった2圃場では、高うね処理区の方が慣行区よりも発病が少なく、発病株率でそれぞれ15.9%(防除価48)、12.1%(同29)、発病度で7.1(同55)、8.4(同41)の軽減効果が認められた。このことにより規格内率は4~9%高まった。(4)高うね処理を行うことによる土壌水分は、深さ0~20cmの水分率が概ね慣行より低く推移した。一方で、深さ15cmのpFを高うね区と慣行区で比較すると、慣行よりやや高めに推移する場合と、ほぼ同等の場合があった。また、高うね処理により、深さ15cmの地温は、特に最高値において、慣行に比べてやや高めに推移した。(5)前年はカニ殻施用では乾腐病発生がみられなかったが、本年は慣行との差は判然としなかった。(6)高うね栽培導入による経済試算を行ったところ、高うね栽培で規格内率が4%向上した場合、地域の平均面積(1.5ha)による減価償却費を考慮しても、慣行より10a当たり6500円~8500円程度の向上効果がみられると考えられた。そのため、乾腐病によるロスが4~5%を超えるような経営では高うね導入の効果が高いと思われた。
カテゴリ 経営管理 土壌環境 にんじん 防除

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