ナラ類集団枯損被害の予測手法と環境低負荷型防除システムの開発

課題名 ナラ類集団枯損被害の予測手法と環境低負荷型防除システムの開発
研究機関名 山形県森林研究研修センタ-
研究分担 森林研究研修センター
研究期間 新H20~22
年度 2008
摘要 目的:県内全域で発生しているナラ類の集団枯損被害(以下ナラ枯れ)の病原菌の媒介者であるカシノナガキクイムシ(以下カシナガ)の集合フェロモンを活用した被害軽減の方法を開発する。、、成果:カシナガの集合フェロモン(quercivorol ケルキボロール)75%製剤(以下フェロモン剤)を用い、カシナガの大量捕殺を目指したナラ生立木の「おとり木トラップ(特許申請中 平成19年3月12日申請)。」による防除法を検討した。おとり木トラップは、カシナガ新成虫の羽化1ヶ月前に、ナラ類のカシナガ未穿入木を対象として、地上20~30cmに殺菌剤(ケルスケット)を自然圧で樹幹注入し、ドリルで胸高部位に径10mm,深さ30mmの孔を10cm間隔で環状に3列あけてカイロモンを発生させ、フェロモン剤を地上1mに装着する方法である。おとり木を設置した林分(各0.1ha)は山形県内16箇所とし、0.1haの林分内に設置するおとり木の本数を少数3~4本と多数5~8本に区分した。、その結果、おとり木はカシナガを多く誘引でき,非おとり木も相当数誘引が可能である事が再現できた。林分全体おとり木設置林分(約0.1ha)には、約4万頭のカシナガの誘引できた。おとり木の設置数を多数と少数に分けて被害区分ごとにカシナガの誘引数を調べたが、微害・中害ともにおとり木を多数設置した方がカシナガの誘引数は多かった。しかし、林分全体では、おとり木の多少でカシナガの誘引数には有意差が無く、フェロモン剤は高価でコストが上がることから、0.1ha内の林分には4本程度のおとり木の設置で十分であることが明らかになった。おとり木の単位体積あたり誘引数は中害>激害>微害の順、非おとり木には激害>中害>微害の順であり、激害でのおとり木と非おとり木の誘引数に差はないことから、激害ではおとり木の誘引効果が低い事が示唆された。おとり木設置林分は微~中害での活用が可能と考えられた。おとり丸太は、おとり木配置林分およびその周辺のスギ林内を中心に山形県内27箇所で、微害15箇所,中害・激害合せて12箇所として、可能な限り林道沿線に2~3箇所に配置した。おとり丸太はカシナガを多く誘引でき、穿孔数は40~185孔/1-2m丸太(80~390頭/1-2m丸太)になる事が再現できた。被害区分に応じたおとり丸太のカシナガ誘引数は、微害より中・激害で約3倍であり、中~激害での活用が可能と考えられた。
カテゴリ コスト フェロモン 防除

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