課題名 |
里山広葉樹二次林の形成過程の解明と管理手法の開発 |
研究機関名 |
山形県森林研究研修センタ-
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研究分担 |
森林研究研修センター
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研究期間 |
継H17~21 |
年度 |
2008 |
摘要 |
目的:里山林は、多様な機能の発揮によって県民生活の維持に大きな役割を果たしてきた。しかし、生活様式の変化により人手が入らず森林の老齢化が進んでおり、新たに広葉樹二次林の管理基準を示す必要がある。県内の広葉樹二次林の現状を把握し、実態に即した実用的な管理技術について検討する。、、成果:山形県全域にわたる広葉樹二次林の44林分において、林分構造、更新状況、植生の実態調査を行った。、林齢と立木密度、樹高、胸高直径には相関が見られ、成長曲線を示すことができた。さらに、立木サイズから林齢ごとに最適な更新方法の検討を行った。萌芽更新は、胸高直径20cm未満の立木が1,500本/ha程度の密度で成立することから、本県の広葉樹二次林で萌芽更新の基準を満たす林分は、林齢30年生以下の林分であることが分かった。また、実生更新については、更新に可能な量の種子が得られる立木サイズは、胸高直径で13cm程度以上であり(ブナの場合)、実生更新の基準を満たす林分は、林齢20年生以上の林分であることが分かった。以上を踏まえ、本県の広葉樹二次林の実態調査を行った結果から、「林齢毎の成長量と更新方法の目安(暫定)」を作成した。、さらに調査区で確認された全ての植物について出現状況を調べ、その生活形から高木、亜高木、低木、草本等に区分した。また、出現頻度について4段段階に区分し、山形県における広葉樹二次林の樹木リストの作成を行った。、構成樹種は、高木12種、亜高木15種、低木27種、草本等37種が確認された。また、出現頻度は、高木では、コナラ、イタヤカエデ、ミズナラなど、亜高木ではヤマモミジ、コシアブラ、ウワミズザクラ、コバノトネリコなど、低木ではオオバクロモジ、ヤマウルシ、オオチョウジザクラなど、草本類ではハイイヌツゲ、チマキザサなどが高かった。
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カテゴリ |
かえで
管理技術
成長曲線
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