摘要 |
○目的:イチゴの山口型高設栽培システム「らくラック」を対象に、効率的かつ防除効果の高い土壌消毒技術を確立するとともに、環境に優しい消毒技術を開発、○成果等、県内に発生しているイチゴ立枯性病害の多くは、炭疽病、疫病、萎黄病であり、その要因は培地更新や土壌消毒の実施率が低いことに起因する。、萎黄病1)の防除効果は、クロピク錠剤、ダゾメット微粒剤によるくん蒸処理、太陽熱消毒2)処理で認められる。しかしながら、罹病残渣のクラウンが存在する場合、いずれも効果は低下する。、萎黄病菌の熱による死滅条件は、地温50℃以上の積算時間が13時間である(表2)。この条件は、6月上旬(梅雨入り前)では8日間で、また梅雨の間でも得られたことから、太陽熱消毒の実施時期は、本高設システムの変形等が危惧される夏場ではなく、6~7月でも処理が可能である。、ハウス内の最高温度を計測することで、栽培槽内の最高地温と地温50℃以上の持続時間が推測でき、太陽熱消毒の完了時期が推定できる。、気象庁が提供するアメダスデータから、太陽熱消毒の実施可能時期が推定できる。、残渣クラウンの除去と太陽熱消毒との組み合わせにより、萎黄病の防除が可能である。、
|