(7)熱帯・亜熱帯水域の生物資源の持続的利用及び水産養殖技術の開発

課題名 (7)熱帯・亜熱帯水域の生物資源の持続的利用及び水産養殖技術の開発
課題番号 2010015008
研究機関名 国際農林水産業研究センター
研究分担 (独)国際農林水産業研究センター,水産領域
協力分担関係 ラオス水生生物資源研究センター
研究期間 2006-2010
年度 2010
摘要 ・ 漁獲統計および生態学的情報によるチャイロマルハタの資源評価より、漁獲死亡係数は平成20年8月以降増加傾向にあり、マングローブから移出する4カ月齢魚の漁獲圧力が顕著で乱獲状態にあった。・ 資源管理モデルによるシミュレーションの結果、漁獲死亡係数を管理することで移出資源量は増加すること、禁漁措置が最も管理効果が高いことが示された。・ 構築した物質収支モデルEcopath with Ecosimによるシミュレーションの結果、トロールや巻網は他の漁法より生態系に与えるインパクトが大きいこと、アンチョビー用巻網による漁獲が増大するとトロールや巻網の漁獲量が減少する可能性が示唆された。・ ハイガイ、アミ類およびアキアミ類は複数のセルロース分解酵素を有し、胃内容物の結果からも植物片を初めとするセルロース成分を捕食していた・ 種ごとあるいは近縁種ごとのセルラーゼ分子種の差違は、特定の共生微生物によるものではなく、生物自身がセルラーゼを生産する可能性が示唆された。        ・  エコパスモデルによる影響評価およびエコパスモデルをもとにエコシム(Ecosim)によるシミュレーションの結果から、追い叉で網漁の漁獲量を1/2に減少させた場合、数種の魚種の現存量は増加するものの、全体の漁獲量は低下すると推定された。・  ハイガイ養殖を減らすと植物プランクトン現存量が増大し、魚類の大部分は現存量が2~2.5倍増大するが、ハイガイを餌とするカニ類の現存量は大きく減少する。その現存量の減少は魚類生産の増加分では補償できないと推定された。・  マングローブ起源有機物を取り除いた仮定した場合、エビおよびカニ類、ハイガイ等の現存量が著減することが推定された。・ 漁業管理による在来テナガエビMacrobrachium yuiの水産資源増殖対策策定のための村民および行政部局参加の検討会を企画実施し、生態モデルによる推定から漁獲圧が高い状況でも遡上親エビを漁獲制限することで漁獲増が見込まれ、具体策として繁殖盛期の8月を禁漁期とすること、稚エビ生息場である本流河川に禁漁区域を設けることが合意された。・ 在来性コイ科魚類Hypsibarbus malcolmiは、孵化後2日目(2日令)には卵黄の吸収完了と同時に、培養した小型動物プランクトン(淡水産ワムシ)を摂餌し、孵化19日後には主な器官が完成する。共食いがみられず、旺盛な摂餌特性、高い種苗期生残率(>90%)から養殖対象種として有望であった。                                      【研究成果情報】・ 施肥水田に在来コイ科魚類(Barbonymus gonionotus)種苗(体長約40mm)を放流し、無給餌飼育した結果、水田内に生息する動植物を餌料として全長で約2倍以上、体重で約3倍に成長することが確認された。・ ウシエビ単一養殖およびジュズモ属の一種(Chaetomorpha ligustica)の藻類を用いたウシエビとの混合養殖の生産性の実証試験を行った。両者の成長を比較したところ、混合養殖区が成長、生産量および生産額いずれも単一養殖区を上回った。・ ウシエビとハネジナマコとの室内混合飼育実験より、ナマコがウシエビの糞、エビ池のデトライタス、エビ用配合飼料、底生珪藻類を利用して成長すること、養殖池でのナマコとの混合養殖試験より無給餌でもナマコが室内実験同等の成長速度および高い生残率を示すことが明らかとなり、ウシエビ養殖池の水質や餌環境はハネジナマコとの混合養殖に適していることが示唆された。・ バナメイエビで血中卵黄タンパク質(Vg)の測定に成功し、その量は成熟段階と脱皮周期によって変動することが明らかとなった。・ バナメイ肝膵臓の培養系を用いfarnesoic acidの成熟促進効果を調べたところ、10 nMの濃度でvg遺伝子の発現量が増加する傾向がみられた。・ ラオス在来テナガエビMacrobrahium yuiの生息域(本流河川、支流河川、洞窟河川)と成熟度の関連を調べたところ、雌雄ともに本流河川、支流河川、洞窟河川の順で体長の増加とともに成熟が進行していく様子が確認された。また、成熟度の季節性を調べたところ、雌では10月~12月に成熟度が低下する傾向が認められたが、雄では季節的変動は認められなかった。・ 室内エビ生産システム(ISPS)で飼育したバナメイエビと市販の日本産養殖クルマエビおよび輸入クルマエビ類4種について筋肉中遊離アミノ酸含量を調べた。その結果、ISPSで飼育したバナメイエビは、「おいしさ」に重要な役割を果たす各種遊離アミノ酸含量が、クルマエビと同等で外国産クルマエビ類よりも高いという優れた品質を有していた。
カテゴリ 亜熱帯 水田 施肥 繁殖性改善

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる