牛白血病防除技術の開発

課題名 牛白血病防除技術の開発
研究機関名 広島県立総合技術研究所畜産技術センター
研究分担 育種繁殖研究部
研究期間 継H22~26
年度 2010
摘要 目的:広島県では,平成18年3月「新農林水産業・農山漁村活性化行動計画(2006~2015)」を策定し,乳用牛への和牛受精胚移植(2,000頭)による広島牛増産を計画している。しかし,乳用牛の牛白血病ウイルス(BLV)の感染については,特に母牛から子牛への感染率が高いため,受精胚移植を推進する上で和牛への感染拡大が懸念され,大きな課題となっている。本病には治療法が無く,疾病浄化対策として摘発・淘汰が推奨されているが,高能力牛の淘汰は農家の経済的損失が大きいため清浄化対策はあまり進んでいない。このため,乳用牛におけるBLV清浄化対策として効率的な陰性後継牛作出の技術開発が求められている。そこで本研究では,本病の感染経路である経乳感染・胎盤感染・水平感染のそれぞれについて,防除技術の開発を行う。成果:1.西部工業技術センターで,乳汁処理装置の試作機を作製中である。2.BLV感染牛5頭で採卵を実施し,採卵総個数は193個,1頭当りの平均採卵数は38.6±9.0個であった。これらの未受精卵を用いた体外受精試験および性判別試験を実施し29個の雌胚を生産し,BLV陰性牛のべ13頭に移植し5頭が受胎した(受胎率38.5%)。BLV感染牛2頭の採卵回収液において,PCRによりウイルス遺伝子を検出した。またその感染牛の受精胚(洗浄・トリプシン処理後)1胚においては, PCRによりウイルス遺伝子は検出されなかった。3.広島食肉市場で牛白血病と診断されたホルスタイン種について,今年度12検体のDNAサンプルの収集を行い(独)理化学研究所において遺伝子型を調査中である。
カテゴリ 治療法 防除

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