課題名 |
環境保全型農業と両立する生物的相互関係を活用した難防除コナダニ類新管理体系の確立 |
課題番号 |
2011018092 |
研究期間 |
2010-2012 |
年度 |
2011 |
摘要 |
(1)一般的に分子量の大きいタンパク質はリコンビナントの作製が困難で、組換え体として発現できる上限の分子量の目安は100 kDa程度と言われている。そこで、まずは中課題1において予測された候補抗原のうち、リコンビナントタンパクの作成が比較的容易な分子量50 kDa以下の抗原について、大腸菌をホストに用いてリコンビナントタンパクを発現させ、菌体にホルマリンを加えて試作ワクチンを作製する。50 kDa以下の抗原ではワクチン効果が得られなかった場合には、リコンビナントタンパクの作製が困難な分子量の大きい候補抗原について、リコンビナントの発現に適した部分領域を探索し、大分子を断片化させた試作ワクチンの作製を試みる。(2)・山口・奈良県の有機質資材から分離された糸状菌のコナダニ増殖試験を行い、広島県のそれと比較検討する。・rDNA-ITS領域の塩基配列情報や培地上の形態等から糸状菌の系統分類とコナダニ増殖の関係を明らかにする。(3)現地圃場の作付け前の土壌を採取後、(1)PCR-DGGE法による土壌糸状菌相の多様性解析、(2)三相分布等土壌の主要な物理的特性、(3)室内試験におけるコナダニ増殖試験を実施する。その他、施用する有機質資材の種類が、土壌中微生物相やコナダニ増殖に与える影響についても検討する。これらの結果を総合し、有機質資材投入量を軸としたコナダニ増殖要因について多変量解析する。(4)異なる粒径の土壌に微細な有機物を増殖源として混和したものにコナダニを放虫し、人工気象器内の開放系で一定期間飼育後のコナダニ増殖程度の差を解明する。その際、2段階以上の異なる湿度条件下で試験する。また、処理区間の土壌水分含量の差をできるだけ生じさせないよう、水上に立てた土柱を用いるなどして、最適な試験系を確立する。
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カテゴリ |
土づくり
肥料
防除
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