課題名 |
既存の自然換気型温室に利用可能な簡易設置型パッドアンドファン冷房の開発 |
課題番号 |
2011018149 |
研究期間 |
2010-2012 |
年度 |
2011 |
摘要 |
(1)セルロースパッドとPVA保水シートを交互に複層化したクールパッドへの給水について,給水時間,給水間隔,1回あたりの給水量を変更し,冷房効率ηη= (外気乾球温度-パッド通過空気の乾球温度)/(外気乾球温度-外気湿球温度)の経時変化を測定する.同時に温室内外の飽差・風量も測定し,微気象条件が給液量・給液間隔への影響を明らかにし,余剰水を生じずに常時外気湿球温度の空気を栽培空間に送風できる給水方法を決定する.(2)ポリダクト内の圧力損失が最小限となり,ポリダクト最後尾のパッドでも気流速が0.4~0.6ms-1を確保できるように,クールパッドとポリダクトを密着固定する部分においてポリダクトが絞られない構造を作成する.また,クールパッドが迅速・均一に湿潤するように,i) 給水チューブの位置と散水方向,およびii) セルロースパッド間に挟む保水シート素材を再検討する(3)試作機の風量を改良後,開口部を目合い0.4mmの防虫ネットで被覆した実用規模の温室(間口7m,奥行18m)において,まず,無植栽条件における温室内微気象の空間分布を測定する.その後,トマトの養液栽培において,クールパッドから流出する加湿冷却空気の影響がどの程度の距離まで影響が及ぶのか明らかにするために温室内の温湿度・気流の空間分布,室内日射量を測定する(4)目合い0.4mm,間隙率52%の防虫ネットを被覆した温室屋根面の換気窓に並行に透明ポリダクトを設置する.強日射・弱風条件において,ポリダクトから防虫ネット面に送風し,防虫ネット面近傍の空気を攪拌する.その結果,防虫ネット被覆面の通気抵抗が小さくなり,温度差換気が促進されているかどうかを,温室内鉛直気温分布,気流の可視化,温室の熱収支解析から評価する.
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カテゴリ |
トマト
養液栽培
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