イネ南方黒すじ萎縮病の簡易検出法と被害発生リスクに基づく防除技術の開発

課題名 イネ南方黒すじ萎縮病の簡易検出法と被害発生リスクに基づく防除技術の開発
課題番号 2011018209
研究期間 2011-2013
年度 2011
摘要 (1)主要イネ科作物(トウモロコシ・コムギ・オオムギ・ヒエ・イタリアンライグラス・エンバク)に対し、SRBSDVを保毒したセジロウンカを1週間加害させる。加害終了1ヵ月後に病徴の有無および植物体内のSRBSDV濃度を確認する。発病したイネにイネ科植物加害性ウンカ・ヨコバイ類(トビイロウンカ・ヒメトビウンカ・ツマグロヨコバイ・フタテンチビヨコバイ)を5日間放飼する。放飼した昆虫を播種7日目のイネ幼苗に放飼し、1週間加害させる。加害終了1ヵ月後にイネでの発病の有無を調査する。放飼に用いた昆虫の一部について、体内のSRBSDV濃度を確認する。(2)SRBSDVの外被タンパク質のアミノ酸配列より抗原部位と予想されるペプチド配列を複数選択し、これらに対する抗ペプチド抗体を作製する。作製した複数の抗ペプチド抗体のうち、SRBSDVに対して特異性を持つ有用な抗ペプチド抗体を選抜する。選抜した抗ペプチド抗体を用いて、ELISA法の至適条件(抗血清希釈濃度、反応時間など)を明らかにする。(3)鹿児島県でセジロウンカの飛来が見られる6月から7月中旬頃の梅雨明けまでの期間に、ジョンソンテイラー型吸引トラップで捕獲された飛来波ごとに、セジロウンカのウイルス保毒虫率を定量PCR法によって調査する。飛来後、定点水田内に定着したセジロウンカおよび飛来次世代の幼虫、成虫の生息密度を調査する。加えて、セジロウンカを時期別に採集し、保毒虫率の変動を明らかにする。また、定点水田におけるイネ南方黒すじ萎縮病の発生推移を調査し、セジロウンカ生息密度とウイルス保毒虫率およびウイルス病発生程度との関係を明らかにする。(4)インディカ種とジャポニカ種のセジロウンカ増殖率の違いを明らかにするために、それぞれのイネ品種にセジロウンカ(非感染個体)に産卵させ、産卵数と孵化率(殺卵反応)の違いを比較する。インディカ種とジャポニカ種のウイルス感染率の違いについては、セジロウンカ(感染個体)に一定の期間加害させ、各植物体のウイルス量を定量PCR法などの手法を用いて測定し比較するとともに、その後の発病率に違いがみられるかを検証する。発病の指標としては、イネ南方黒すじ萎縮病の典型的な病徴が葉や茎の伸張阻害であるため、葉や茎の伸張程度を評価して比較する。以上の結果から、インディカ種でみられるイネ南方黒すじ萎縮病の多発生の主要因が、セジロウンカの高い増殖率によるものなのか、ウイルスの高い感染効率や発病率によるものかを検証する。
カテゴリ 萎縮病 イタリアンライグラス 大麦 水田 とうもろこし 播種 ひえ ヒメトビウンカ 品種 防除

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