課題名 |
中型トラクタのロボット化 |
課題番号 |
2011018576 |
研究期間 |
2011-2012 |
年度 |
2011 |
摘要 |
1.共通航法システム(トプコン社AGI3)の搭載と標準通信制御インターフェース(ISO-BUS)を適用するため、従来のロボットトラクタの構成を変更する検討を行った。また、様々な実作業により幅広く対応するため、従来のロボットトラクタの操舵、前後進、作業機昇降の3種類の制御機能に加え、片ブレーキ操作制御、アクセル開度切換制御、前輪倍速切換操作制御、外部油圧スイッチ操作制御、主変速段切換操作制御など9種類の制御機能を追加した。共通航法センサは従来のGNSSアンテナより大型となるため、トラクタのルーフ上にアルミ板を装着し、その上に搭載する方法とした。2.本州のほ場の形状、状況を調査して分類を行った。本州には様々な形状のほ場が存在するが、主要な産地では区画整備が進んでおり、基本的には区画整備された圃場を対象とすることとした。そのようなほ場の多くは長方形であり、長方形の圃場を作業ソフトウェアの基本形と設定した。しかし、多くの圃場には、直線部の変形、コーナー部の変形、三角形や多角形ほ場、進入路や排水口などの特異点の存在などがあり、長方形を前提とした作業ソフトウェアがそのまま適用可能な圃場はむしろ少ないことが明らかとなった。次にこれらの圃場での実作業に適応したトラクタ作業方法を検討し、これに適応した作業ソフトウェアの拡充の検討を進めた。まず、圃場端の位置を示す点群データから圃場の形状を認識・分類し、直線と円弧の組合せによる耕うん作業ルートを設定する機能の開発を進めた。3.中型トラクタの寸法・形状を考慮し、円弧状のコーナー部に沿って耕うんする場合や、排水口などの障害物を回避しながら耕うん作業を行う際の操舵方法を検討した。トラクタの後輪の位置を基準とした従来の経路計画と操舵制御の方法では、トラクタ後方の作業機が圃場外に逸脱したり、障害物に衝突する可能性が高くなることが明らかとなった。続いて作業機の位置を考慮した操舵方法を検討した。この結果、目標とする直線や円弧の軌跡に対して、作業機の位置を10cm以内の誤差に留めることができる操舵方法を見出した。
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カテゴリ |
通信制御
ロボット
ロボットトラクタ
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