課題名 | 国産ラズベリーの市場創出および定着のための生産・流通技術の開発 |
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研究機関名 |
宮城県農業・園芸総合研究所 |
研究分担 |
園芸栽培部 |
研究期間 | 継H21~H23 |
年度 | 2011 |
摘要 | 目的: 、 新たな市場開拓を目指し,国産ラズベリーの高品質果実生産のための栽培体系の確立を図る。 、成果: 、・根域制限の方法 、サマーフェステバル,サウスランドとも地表面より地下10cm程度に根域が集中し,地表面より30cm程度にしか根の伸長が無かったため,定期的に灌水する条件であれば,根域制限を行う際に地下30cm程度根が伸長できる条件を整えれば ‘サマーフェステバル’,‘サウスランド’は栽培可能と考えられた。 、・結果母枝長 、‘サマーフェステバル’,‘サウスランド’共に秋果着生部のみせん除とすることで,150cmせん定よりも1結果母枝あたりの収量が多く得られ,mあたりの結果母枝の配置数をサマーフェステバル’ではmあたり3本,‘サウスランド’ではmあたり6~7本とすることで,商品果のみで目標収量1t/10aを達成できると考えられた。また,サウスランドの1結果母枝は最大でも樹幅が50cm程度であり,多少の枝の重なりはあるがmあたり6本の結果母枝配置は可能と考えられた。 、・灌水開始点 、夏果については,灌水開始点のpF値を2.3以上に設定することで,2.1に設定するよりも糖度を上昇させることができることが考えられた。また,秋果についてはpF2.5以上に設定すると総新梢長(同年枝の発生)が多くなることにより果実収量が増加する可能性があるが,発生する吸枝本数が少なくなる可能性もあり,次年度以降の栽培に影響することが考えられた。これらのことから,灌水の目安としては灌水開始点をpF2.3とすることが考えられた。 、・作型(収穫期の検討) 、2季なり赤ラズベリー品種である‘サマーフェステバル’,‘ヒンボートップ’,‘オータムブリス’では,秋のみの作型にすると夏秋の作型に比べ収量が減少することが考えられたが,秋のみの作型では夏秋の作型よりも収穫時間が短縮でき,果実重や品質にも差がないため,労力分散の手段として導入は可能と考えられた。 、・品種 、‘ヒンボートップ’は夏果収量は‘サマーフェステバル’よりも少ないものの,秋果収量はほぼ同じであること,果実については‘サマーフェステバル’よりも大きいことが考えられた。また,‘オータムブリス’は‘サマーフェステバル’よりも夏果,秋果共に収量が少ないが,果実については大きくなることが考えられため,これら2品種については秋果の収穫期間が‘サマーフェステバル’よりも早いことを活用し導入することが可能と考えられた。 |
カテゴリ | 栽培体系 品種 ラズベリー |