課題名 | 牧草・飼料作物および畜産環境に関する素材開発研究 、 |
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研究機関名 |
長野県畜産試験場 |
研究分担 |
飼料環境部 |
研究期間 | 継H20~24 |
年度 | 2011 |
摘要 | 1.飼料作物の新品種開発と品種特性および栽培利用条件 、目的:自給飼料増産に貢献できるソルガムおよび飼料用とうもろこしの新品種を育成するとともに、新規用途について検討する。 、成果:とうもろこし育成系統11系統の生産力を予備的に検定した結果、極早生2系統、早生3系統を選抜した 、花粉親となる紫斑点病抵抗性・高消化性ソルゴー型の個体選抜を実施し、BC1F5世代を採種した。 、 、2.環境及び安全に配慮した飼料作物栽培技術 、目的:土、草(飼料作物)、家畜の物質循環を適正にコントロールして健康に家畜を飼養するために、飼料作物栽培における家畜ふん堆肥の安全で効果的な施用技術を開発する。 、成果:家畜ふん堆肥を連用している飼料畑で、タイプの異なる4品種のソルガムを栽培し、硝酸態窒素(NO3-N)濃度およびミネラルバランス(K/(Ca+Mg)当量比)を検討した。その結果、ソルガムのNO3-N含量およびK/(Ca+Mg)当量比は、堆肥施用量の増加に伴い上昇するが、その程度は品種により異なった。「リュウジンワセ」および「風立」は、NO3-Nを蓄積しにくいが、「涼風」は、堆肥施用量が多いとNO3-Nを蓄積しやすく、K/(Ca+Mg)当量比も高まった。 、 、3.エネルギー消費量低減型自給飼料生産技術の開発 、目的:石油価格高騰の影響を受けて、飼料作物の生産費が高くなっており、地球温暖化防止の観点からも化石エネルギー使用量の節減が求められている。そこで、投入エネルギー量を抑えた持続性の高い飼料作物の栽培・収穫技術について検討する。 、成果:ライムギの栽培跡地でソルガムの不耕起播種法を検討した。その結果、ライムギの栽培跡地でソルガムの不耕起播種する場合、除草剤(土壌処理剤)を播種直後の散布により、慣行栽培と同程度のソルガム収量が確保できた。ソルガムの不耕起栽培では、慣行栽培に対して、作業時間は60%、燃料消費量は80%まで節減でき、エネルギー効率は高かった。 、 、4.牧草飼料作物生産実証試験 、目的:試験場で開発した技術を大規模圃場で実証して生産者や技術者に提示するとともに、家畜飼養部門のニーズに合った自給飼料を供給する。 、成果:平成23年度は糞尿1,980tを堆肥化し、堆肥1,088tをほ場還元し、スラリー536tをほ場還元した。乳用牛および肉用牛向けに牧草ロールベールサイレージ374ロール(DM換算41.4t)、トウモロコシ細断型ロールベールサイレージ669ロール(DM66.5t)、ソルガムロールベールサイレージ354ロール(DM37.3t)、麦類ロールサイレージ78ロール(DM9.9t)を生産し、総面積20.6haのほ場から乾物換算で155tの自給飼料を供給した。 、 伊那市高遠町の遊休荒廃農地を利用した放牧地において、蹄耕法による牧草追播試験を実施した(現地支援研究)。 |
カテゴリ | 病害虫 栽培技術 除草剤 飼料作物 飼料用作物 新品種 施用技術 ソルガム 抵抗性 とうもろこし 土壌処理 肉牛 播種 品種 不耕起栽培 |