有用貝類資源形成機構調査

課題名 有用貝類資源形成機構調査
研究機関名 愛知県水産試験場
研究分担 栽培漁業グループ
研究期間 継H19~
年度 2011
摘要 [研究の背景・目的]
、 前浜干潟域の稚貝発生に係る流動環境の解析と漁場空間の評価を行い、稚貝発生量を増大させる方策を検討、実証する。また、干潟上の藻類量とアサリ成長等を調査し、餌料環境を評価する。
、[本年度の目標]
、・一色干潟で稚貝発生量を増大させる方策を検討、実施し、稚貝の定着状況と生残状況へ影響を及ぼす流動環境の変化を明らかにする。 ・年間を通して餌料環境(クロロフィル量、流動環境)を調査し、また、産卵盛期の秋季と春季に現場海域(東幡豆、吉田)でアサリカゴ飼育試験を行い、成長・成熟と餌料環境の関係を評価する。
、[結果の概要]
、・緩流施設として半浮動式ノリ養殖施設を設置した結果、ノリ網にカキ類が大量に付着しているときに、施設内で変動流速の減衰が確認された。また、殻長10mm以下の稚貝密度は、カキ類大量付着後に施設内で高くなる傾向がみられ、施設設置による稚貝発生量増大の可能性が示された。 ・餌料環境調査におけるアサリの性状は、殻長や丸型指数は東幡豆よりも吉田の方が高かったが、肥満度は吉田よりも東幡豆の方が高かった。また、生殖腺組織観察から、両地先において4月後半から全個体が成熟・放出期に達したが、その後吉田は退行期の割合が高くなり、東幡豆は成熟・放出期の割合が高い傾向が8月まで継続した。移植試験の結果では、移植元である吉田のアサリの形状に類似したが、肥満度は移植先である東幡豆に近似し急速に上昇した。 ・秋季の飼育試験ではクロロフィル濃度、流速、クロロフィルフラックスの全てにおいて東幡豆よりも吉田の方が高かったが、春季では逆に吉田よりも東幡豆の方が高く、クロロフィルフラックスにおいては3倍以上の高い値を示した。これらの結果から、アサリの形状や肥満度、産卵成熟は餌料環境の影響を強く受けており、特に再生産能力の指標となる肥満度や産卵成熟には冬季から春季にかけての餌料環境が大きく関与していることが推察された。
、[事業を進める上での課題・問題点]
、・ノリ養殖施設を緩流施設として利用するには、付着物等で波に対する抵抗を高める必要がある。 ・データ欠測の原因となる測器へのフジツボ等生物の付着。
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