環境にやさしい農業定着促進事業

課題名 環境にやさしい農業定着促進事業
研究機関名 宮城県農業・園芸総合研究所
研究分担 バイオテクノロジー開発部
研究期間 完H22~24
年度 2012
摘要 目的:
、 堆肥連用ほ場において,土壌の物理化学性調査に加えメタゲノム解析の手法等を利用した生物性(土壌微生物,土壌病害等)調査を行い,土づくりの効果を総合的に検証する。
、成果:
、(1)土壌の物理性・化学性分析
、 堆肥を連用した所内畑地土壌及び現地(角田市と岩沼市)の水田土壌の化学性やバイオマス炭素等を調査し,バイオマス炭素と土壌ATP濃度の高い正の相関関係を得た。
、(2)土壌の生物性分析
、 バイオマス炭素の測定は,煩雑な分析方法で2日間を要する。そこで,バイオマス炭素と相関が高いATPの分析方法を,簡易で迅速な携帯型ルミノメーターを利用して開発した。この方法により,水田,畑,飼料畑,草地,果樹園等(大崎市,名取市,岩沼市)の農地活用の違いによる土壌ATP量の差違や化学肥料区と堆肥施用区のATP量を比較調査し,堆肥施用の水田はATP量が多く微生物が豊富である調査結果を得た。
、 岩沼市のエコファーマーが管理する堆肥連用水田と対照として化学肥料区を比較し,環境DNA分析により優先種の微生物を同定した。堆肥連用水田では放線菌の割合が多かった。
、(3)アブラナ科野菜根こぶ病
、 小型(携帯型)ルミノメーターを利用した土壌ATP測定により,堆肥連用土壌および堆肥無施用土壌における土壌の生物性を評価した。土壌からDNAを抽出し,根こぶ病菌を識別するDNAマーカーについて検討した。
、(4)イチゴ萎黄病
、 携帯型ルミノメーターを利用した土壌ATP測定により,堆肥連用土壌および堆肥無施用土壌における土壌の生物性を評価した。
、(5)露地圃場における蒸気土壌消毒の検討
、 セリの土壌病害と雑草に対する防除対策をセリ産地の名取市で現地実証した。露地圃場の蒸気土壌消毒において,セリの作土層付近に存在する菌核および雑草種子・塊茎には高い死滅効果があった。加えて,耕起は処理直前が有効と考えられた(日本植物病理学会報(2011)77巻p179に報告)。
、(6)現地実証ほによる実証試験
、「角田市農業の館(堆肥センター)」が設置したブロッコリーの堆肥施用試験において,土壌ATPを調査し,堆肥施用量と土壌微生物増加の関係を明らかにした。
、(7)海水が流入した水田の土壌生物性
、 東北地方太平洋沖地震で発生した津波により土壌表面に形成された堆積層の細菌相は海洋由来のフラボバクテリウム科を多く含み,水田土壌にも一部海洋由来の細菌が含まれていた。
カテゴリ 土づくり 肥料 病害虫 あぶらな 萎黄病 いちご 雑草 水田 せり DNAマーカー 土壌消毒 ブロッコリー 防除

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