課題名 | 高冷地域に適した果樹・野菜・花品種の育成・選定と栽培技術の確立 |
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研究機関名 |
岡山県農林水産総合センター農業研究所 |
研究分担 |
高冷地 |
研究期間 | 継(H23~H27) |
年度 | 2012 |
摘要 | 1.高冷地でのブドウ栽培技術の確立 :ブドウの新品種・系統を導入し、高冷地の気象及び土壌条件に適した品種・系統を選定するとともに、高冷地における露地簡易被覆栽培で、「ピオーネ」本来の特性・品質が発揮できる栽培技術を検討するために、ブドウ園の成園化と現地ブドウ園の実態調査を行った。その結果、ブドウ園の成園化は順調に進んだ。また蒜山地域の黒ボク土園では、収穫期にかけて樹体内の窒素成分が高まりやすく、果実品質に悪影響を及ぼしている可能性が考えられた。また、施肥量、葉果比、着果量等の問題点が明らかになった。 、2.ダイコンの品種選定および良品安定生産技術の確立:県北部(標高約460m)におけるダイコン4~9月播種の作期について、有望品種の一次的スクリーニングを行ったところ、5月上旬播種用の「N-08S45」は晩抽性と耐暑性をバランス良く持ち、萎黄病の耐性もあると判断されたため、二次選定した。その他、15系統を一次選定した。また、晩秋高糖度ダイコン生産技術確立のために気象と糖度及び生育との関係を検討したところ、糖度が4.5%よりも高い時期に収穫を迎え、かつ積雪に遭遇しないためには、8月30日から9月10日に播種を行うことが適当であると判断した。一方、ダイコンの肥大速度に対しては、温度だけでなく、圃場毎の地力の影響を把握することが重要であると判断された。 、3.白ネギの良品安定生産技術の確立:白ネギの軟腐病に対して、「関羽一本太」が慣行品種「ホワイトスター」に比べ軟腐病に対する耐病性が強いことが確認できた。しかし、「関羽一本太」でも70%以上が発病し枯死したことから、耐病性の比較的強い品種だけでは、軟腐病を抑制しきれないことが示唆された。また、白ネギの基肥重点、リン酸減肥を検討したところ、リン酸を慣行施用量より約50%減肥して21kg/10a(うち7割が水溶性)とし、被覆肥料を利用して追肥を1回に減らした施肥でも、慣行栽培と同等の初期生育及び収量を得られた。 4.ニンニクの大玉生産技術の開発:大玉生産による収量増加を図るためには、植え付け時期は10月中旬が適し、Lサイズ以上となるのに必要な新鮮1球重120g以上のニンニクを収穫するためには、5月下旬までに地際部径を約2.5cm以上、あるいは収穫時の生葉重を100g以上とすることが必要と推察された。 5.リーキの安定生産技術の確立:リーキの栽培にとって、品種の選定が重要で、有望な品種として、海外の2品種を選定した。また、土寄せ法としては、土の侵入程度、コスト、土寄せ時の労力等を比較した結果、マイカー線で葉身部を持ち上げてから土寄せする方法が最も普及性があると考えられた。 |
カテゴリ | 肥料 萎黄病 コスト 栽培技術 新品種 施肥 だいこん 耐暑性 にんにく ねぎ 播種 品種 ぶどう |