課題名 | 発生予察関係 |
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研究機関名 |
香川県農業試験場 |
研究分担 |
病害虫防除所 |
研究期間 | 継S25~ |
年度 | 2012 |
摘要 | 目的:植物防疫法に基づき、病害虫の発生状況を把握して発生と防除に関する情報を提供するなど、発生予察事業を実施する。 、成果:1)19作物の117病害虫(普通作4作物の33病害虫、果樹5作物の34病害虫、野菜・花10作物の50病害虫)について、それぞれの発生状況を把握するに適した時期に定点および巡回調査や予察灯等による調査を実施した。得られたデータや気象予報等から延313の病害虫(普通作35、果樹109、野菜・花169)の発生予察予報を作成した。 、2)ハスモンヨトウの薬剤感受性検定(13剤)を実施した結果、レルダン乳剤25、アタブロン乳剤、アファーム乳剤、コテツフロアブル、フェニックス顆粒水和剤、プレオフロアブル、プレバソンフロアブル5に対する感受性が高く、安定していた。エルサン乳剤およびランネート45DFに対しては感受性は比較的高かったが、個体群間差が認められた。一方、ゼンターリ顆粒水和剤に対しては感受性がやや低く、トレボン乳剤およびアディオン乳剤に対しては低かった。オオタバコガの薬剤感受性検定(23剤)を実施した結果、オルトラン水和剤、ラービンフロアブル、アタブロン乳剤、カスケード乳剤、ファルコンフロアブル、マトリックフロアブル、デルフィン顆粒水和剤、フェニックス顆粒水和剤、プレバソンフロアブル5、プリンスフロアブル、アファーム乳剤、アニキ乳剤、スピノエース顆粒水和剤、ディアナSC、コテツフロアブル、プレオフロアブル、トルネードDF、アクセルフロアブルの効果が高かった。タバココナジラミ(バイオタイプQ)の薬剤感受性検定(16剤)を実施した結果、ベストガード水溶剤、アルバリン顆粒水和剤、モスピラン水溶剤、アドマイヤー水和剤、スピノエース顆粒水和剤、ディアナSC、コロマイト乳剤、アファーム乳剤、アニキ乳剤、サンマイトフロアブルの感受性が高く、次いでバリアード顆粒水和剤、アクタラ顆粒水溶剤、ダントツ水溶剤、コルト顆粒水和剤で高かった。以上の結果は、2009年の検定結果とほぼ同様の傾向であった。レタス灰色かび病の薬剤感受性検定を実施した結果、耐性菌株率は、チオファネートメチルで34.6%、プロシミドンで15.4%(中等度および高度耐性)、ジエトフェンカルブで65.4%(高度耐性)、アゾキシストロビンで11.5%であったが、ボスカリドにおいては耐性菌が認められなかった。 、3)発生予察予報を11回、注意報を3回(麦類赤かび病、カキ炭疽病、ニンニク春腐病)、特殊報を3回(トルコギキョウ葉巻病、モトジロアザミウマ、レタス疫病)、調査速報を8回(ヒメトビウンカのイネ縞葉枯ウイルス保毒虫、ハスモンヨトウの薬剤感受性検定結果など)、麦類赤かび病に関する情報を7回、技術情報を2回発表し、防除指導を行った。また、ホームページにより情報を提供した。 、4)レタスモザイク病についてウイルスの感染特性を調査したところ、12~3月収穫の作型で11月頃に感染すると油葉、えそ輪紋症状が生じ、商品性が著しく低下すると考えられた。発病状況とその媒介虫であるアブラムシ類の発生消長を調査したところ、11月の誘殺数は3カ所ともに昨年と比べて1/4~1/8であり、ウイルス病の発生も少なかったことから、11月のアブラムシ類の飛来数の多少がウイルス病の発生量を左右することが示唆された。 、5)病害虫防除員48名(普通作8名、果樹8名、野菜・花23名、特殊調査9名)を設置し、病害虫の発生状況を月毎に報告させた。さらに、防除指導および農薬安全適正使用の推進を図った。また、病害虫防除員研修を5月に農業試験場で実施した。 |
カテゴリ | 病害虫 害虫 かき 耐性菌 タバココナジラミ 炭疽病 トルコギキョウ にんにく 農薬 ヒメトビウンカ 病害虫防除 防除 薬剤 レタス |