⑤ 生体分子の構造・機能に関わる情報基盤の整備

課題名 ⑤ 生体分子の構造・機能に関わる情報基盤の整備
課題番号 2012020457
研究機関名 農業生物資源研究所
研究分担 山崎 俊正
門間 充
加藤 悦子
梶原 英之
藤本 瑞
清田 誠一郎
前田 美紀
鈴木 倫太郎
若生 俊行
協力分担関係 シスメック(株)
研究期間 -4
年度 2012
摘要 1.新規昆虫成長制御剤の開発に向け、昆虫幼若ホルモン輸送タンパク質JHBPを含み、有力な標的候補と想定されるTakeout/JHBPタンパク質群について構造生物学研究を進めた。結晶構造決定に成功したカイコTakeoutの一つWds30369は、JHBPと類似した立体構造を形成するが、2つの独立した低分子結合ポケットをもつJHBPとは異なり40Å程度の伸長したリガンドの結合に適したポケットを1つだけもち、リガンド選択性が異なることを明らかにした。一方、JHBPについては非ホルモン化合物(MPD)複合体の立体構造決定に初めて成功し、新規JH輸送阻害剤開発に有用な立体構造情報を獲得した。さらに、JHBPの第2ポケットはリガンド(MPD)結合によって構造が変化し、ポケットが拡大することを明らかにした。
2.健康食品やナノ材料など新しい糖質素材として期待されるイソマルトメガロ糖の生成機構を解明して効率的生産法を確立するため、産生酵素群の構造生物学研究を進めた。澱粉→デキストラン変換酵素については、グルコース複合体の立体構造を決定し、触媒反応の分子機構を解明した。好熱菌由来の4糖デキストラン生成酵素の結晶構造決定により、熱安定性の向上した分子改変酵素作出に有用な情報を獲得した。これら有用情報の獲得によって、変換酵素および4糖生成酵素の分子改変による高機能化への道筋が明確になった。環状化酵素については分子構造設計をさらに進め、至適反応温度の向上した高産生変異酵素の作出に成功した。
3.トマトモザイクウイルス(ToMV)の複製・増殖の分子機構解明とウイルス増殖阻害剤の開発に向け、ToMV RNA複製を阻害する宿主因子Tm-1(431)とIle91→Thr変異体Tm-1(201/I91 T)の結晶構造を決定した。複製阻害能を有する最小ドメインは二量体を形成するN末NNドメインTm-1(201)で、ToMVヘリカーゼドメインToMV-Helと複合体を形成してToMVの複製を阻害することを解明した。
4.相互作用因子の探索や機能未知タンパク質の機能特定を効率化するため、生体内低分子化合物の三次元構造データベースDMET(http://www.3dmet.dna.affrc.go.jp) を拡充・改訂し、タンパク質複合体の会合空間を評価する新たな方法を開発した。
5.網羅的植物病原菌on-site検出システムの開発に向け、質量分析(MS)を利用して高速で遺伝子を検出するMS-CAPS法を独自開発し、植物病原菌の検出システムを構築した。高感度の本システムは圃場での病原菌検出にも適用可能である。MS-CAPS法では病原菌に特異的なプライマーを用意する必要がある。プライマー設計が不要なMALDI-biotyping法を応用して各種病原菌に特異的なMSスペクトルの検出に成功した。
カテゴリ カイコ データベース トマト 輸送

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