アラメ藻場緊急技術開発試験

課題名 アラメ藻場緊急技術開発試験
研究機関名 愛知県水産試験場
研究分担 栽培漁業グループ
研究期間 継H21~
年度 2013
摘要 [研究の背景・目的]
、 伊勢湾湾口域では,岩礁域に多年生大型海藻類であるアラメが優占するアラメ藻場が分布していた。しかし,H10年以降減少し,H13年以降は内海地先に小規模な群落を残して消滅している。原因は暖海性のアイゴの食害と推察され,H14年にセントレアの護岸において,H15~20年に南知多町豊浜地先において,移植した種苗の食害が観察されている。こうした藻場の衰退は,豊かな生態系の消滅のみならず,アワビなどの磯根資源の減少や藻場で生育する魚類資源への悪影響を生じさせており,漁業関係者からも早急にアラメ藻場を回復が求められている。こうしたことから,藻場再生のために種苗の移植法や食害防除に関する検討を行う。
、[本年度の目標]
、・サガラメ種苗の移植法として,種糸巻き付け法,ガーゼ巻き付け法などの改良を行って移植効率を高める。
、・アイゴの食害圧軽減のため,トゲモクとの混植による簡便な母藻移植法を検討する。
、[結果の概要]
、・サガラメ胞子体付着種糸は,1)長日20℃→短日17℃→長日20℃(胞子体1~3mm+配偶体)の状態で水温21.4℃で移植する,2)長日20℃→短日17℃(胞子体0.1mm)の状態で水温21.4℃で移植する2タイプを用いた。2)は全く植生せず,1)にのみ植生が確認された。なお,クレモナは綿糸より植生密度が高かった。室内観察では,種糸周辺部にも植生が見られ,種糸に付着した配偶体由来と思われた。
、・基質に巻き付けたガーゼは波浪のある海中では1週間以内に分解剥離した。配偶体,胞子体をガーゼで移植する場合にはアサリ袋などで補強,保護する必要が認められた。また,この場合も長期になると付着珪藻に覆われることがあり,海水温と胞子体の状況から移植のタイミングを図ることが必要とされた。混植藻場造成で小石などを用いた場合でも,移植のタイミングが移植効果を高める上で重要と考えられた。
カテゴリ 防除 藻場再生

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