木質系資源を活用した省エネルギー環境制御システムの開発

課題名 木質系資源を活用した省エネルギー環境制御システムの開発
課題番号 2012021282
研究機関名 国立大学法人 千葉大学
(地独)青森県産業技術センター
研究期間 2010-2014
年度 2012
摘要 堆肥の充填・排出作業性を考量し、コンテナ内壁面に架橋ポリエチレン製パイプを設置していた発酵熱回収コンテナの改良を行った。配管が蛇腹状になっている銅製のフレキシブルパイプを堆肥中心部へコイル状に埋設し、堆肥との接触面積の増加と熱回収量の向上を目指した。また、発酵熱回収コンテナを熱流体解析ソフト上でモデル化し、配管レイアウトの検討に活用した。併せて配管の都合上、水道水を利用していた熱回収媒体を不凍液に変更した。
 これらの改良作業と並行し、夏場にはチラーを模擬的な暖房負荷に見立てた発酵熱回収実験を行った。従来の架橋ポリパイプ仕様コンテナと銅フレキパイプ仕様のコンテナにリンゴ剪定枝と米ぬかを主成分とした堆肥を充填し、配管に20℃冷水を循環させたところ、銅フレキパイプ仕様のコンテナ中心部温度は架橋ポリパイプ仕様より20℃近く低くなり、堆肥から熱を回収していることを確認した。その際の熱回収量は100W前後の安定した値を示した。
 冬期は水耕栽培ベッドの養液加温実証試験を行った。夏期の模擬負荷試験と同じく、リンゴ剪定枝と米ぬかを主成分とした堆肥を、従来サイズのコンテナ(容量245L)と堆肥充填量を2倍としたプラスチック容器(容量480L)に充填し、熱回収配管には銅フレキパイプを用いた。プラスチック容器に充填した堆肥は従来コンテナよりも早期に堆肥温度が上昇し、堆肥上部で約50℃を2週間ほど安定して維持した。堆肥の充填量を増やしたにもかかわらず、銅フレキ配管長は従来コンテナと同じ長さにしたため、発酵熱の回収量はわずかであったが、堆肥充填量の増加と熱回収媒体の循環量を減らすことで発酵熱の回収が可能であることを示した。また、プラスチック容器の堆肥には樹脂製網目状パイプを垂直方向に埋設し、自然通気の影響を検討した。通気なしの場合と比べて堆肥温度は30℃近く高くなり、自然通気が有効であることを確認するとともに、樹脂製網状パイプを利用することで容易に自然通気を実施可能であることを示した。
 以上の結果より、本年度の目標であったコンテナユニット式堆肥発酵熱回収システムの改良を実施し、基本性能を明確にするまでには至らなかったが、積雪寒冷地における発酵熱回収コンテナ像を提示した。
カテゴリ 環境制御 省エネ・低コスト化 水耕栽培 りんご

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