課題名 | 施設効率分析診断システムを利用した省力高効率生産システムの構築 |
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課題番号 | 2012021288 |
研究機関名 |
国立大学法人 千葉大学 三重大学 |
研究期間 | 2010-2014 |
年度 | 2012 |
摘要 | (1)施設効率分析診断システムの運用:施設効率分析診断システムに生育量,農薬,肥料,労働時間,出荷実績,燃料消費等のデータを入力した結果,コスト計算及び解析ができないだけでなく、生産効率,所得率等の計算もできないことが判明した。データベース化のためには,栽培実績として毎日の系統別の大量のデータ入力が複雑な手順で要求されるが,これは,労働後の作業量が多すぎるため,作業は極めて困難であった. (2)樹体の可視画像計測:自然光スペクトル情報に基づく簡易的なトマト果実の色補正が可能となった. (3)葉の分光情報計測:栽培指標のトマト生葉中の硝酸イオン濃度は,葉柄を用いる簡易的赤外分光計測法で定量計測が可能なことが示された. (4) 栽培技術基本モデル構築のためのトマト群落光合成モデルの解析 クロロフィル蛍光シーリング法を用いて,ステージの異なる低段密植栽培トマトの最大光合成活性を葉位別に求め,各葉位を代表する小葉の特定を行った.その結果,各葉位の最大光合成活性が平均値に近い小葉は,先端の小葉より中間の小葉であることが統計的な検証から確定され,これらを平均化すれば葉位の代表値となることが示された.次に,植物工場三重拠点で実施されている夏季栽培中の夜間冷房(20℃)処理の効果をトマト群落のターゲット葉のJPSIIsealから検証した.第2果房開花期において,夜間冷房処理による光合成上昇効果はなく,むしろ低下する傾向が認められた.また,ターゲット葉付近の光環境を群落外との相対光強度で測定した結果,夜間冷房の効果は認められなかった. (5) 一次育苗プロセス解析と生産果実の品質解析 CF桃太郎ヨークのコーティング種子を用いた一次育苗プロセス解析システムが完成し,苗の生長に関わる微量元素の取り込み挙動の計測が可能となった.また,植物工場で収穫された果実の品質分析解析システム(グルコース,フルクトース,アミノ酸,有機酸,リコペン,果実色彩・形状,重量,味覚官能検査マニュアル)が構築された. |
カテゴリ | 肥料 病害虫 育苗 コスト 栽培技術 出荷調整 データベース トマト 農薬 |