課題名 | 更年期女性のQOLに与えるイソフラボンの効果 |
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課題番号 | 2012021355 |
研究機関名 |
京都府立医科大学 弘前大学 |
研究期間 | 2011-2013 |
年度 | 2012 |
摘要 | 閉経後1-10年、血中E2濃度が21pg/ml以下、血中FSHが30mIU/ml以上、1日1回以上のホットフラッシュがある、BMIが18.6-25、簡略更年期指数(SMI)が25以上、自己評価式抑うつ尺度(SDS)が53以下、エコールnonproducer(大豆チャレンジテストで尿中S-エコールが200ng/mlを超えない)の基準を満たした160名の閉経後女性をエントリーした。Double-blind方式でエコール1日10mgを12週間摂取する群(77名)、プラセボ群(83名)にランダム化した。規定の内服をしなった女性、来院しなかった女性などを除外してエコール群66名、プラセボ群60名を評価対象とした。QOLはSF-36チェックリストで、頸部肩のこりはVASで評価した。本年度は、エコール群の女性にエコール1日10mgを18ヶ月間にわたり投与しSMI用いて症状の推移を数値化した。 1) 投与前の症状を1とすると、エコールによって長い期間緩和される症状は、ホットフラッシュなどの血管運動神経症状、不眠・イライラ・不安感・めまい・動悸などの精神神経症状、頭痛・腰痛・関節痛などの痛み症状に有効であった。一方、最初から効果がないあるいは長い服用期間後に効果が乏しくなる症状としては、無気力さ・ささいなことが気になるという抑うつ的症状や肩のこり、手足の冷え、目の疲れなどの症状であることが判明した。 2) 各更年期関連症状の程度を「無し」、「弱い」、「中位」、「強い」と分けた場合、ホットフラッシュなどの血管運動神経症状、不眠・イライラ・不安感・めまい・動悸などの精神神経症状、頭痛・腰痛・関節痛などの痛み症状は「無し」あるいは「弱い」のみであった。 3) エコールは、血管運動神経症状、精神神経症状、痛み症状に対して長期にわたり症状緩和を維持できる可能性が示唆された。 |
カテゴリ | くり 大豆 |