| 課題名 | ⑤ 生体分子の構造・機能に関わる情報基盤の整備 |
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| 課題番号 | 2014025635 |
| 研究機関名 |
農業生物資源研究所 |
| 研究分担 |
山崎 俊正 加藤 悦子 梶原 英之 藤本 瑞 清田 誠一郎 前田 美紀 若生 俊行 |
| 協力分担関係 |
大阪大学 岩手医科大学 富山県立大学 東京大学 筑波大学 |
| 研究期間 | 2011-2015 |
| 年度 | 2014 |
| 摘要 | 1. トマトモザイクウイルス(ToMV)の複製の分子機構解明に向け、ToMV複製タンパク質のヘリカーゼドメイン(ToMV-Hel)と宿主の複製阻害因子Tm-1との複合体の結晶構造解析と各種変異体の動力学計算解析を行った。これらの結果から、ToMV-HelとTm-1の結合領域に頻発するアミノ酸変異は両者の認識様式を変化させて複合体形成能を増減することが明らかになり、「認識(植物側の変化)と回避(ウイルス側の変化)」からなる植物とウイルスの共進化の過程を原子レベルで解明することができた。また、ToMV-HelのNTP結合部位を標的として抗ウイルス化合物を探索し、5種類のリード化合物を取得した(特許出願)。これらのうち1~2種類の化合物は、コロナウイルス、E型肝炎ウイルス、風疹ウイルスに対してもウイルス阻害能を有することが確認された。 2. 害虫アリ防除薬の新たな標的タンパク質を同定するために、クロオオアリの働きアリの触角で特異的に発現する遺伝子を探索し、アリの情報伝達物質を輸送する新型タンパク質「アリNPC2」を発見した。アリNPC2は、コレステロールを輸送するヒトNPC2とよく似た立体構造を形成するが、コレステロールには結合せず、オレイン酸などの脂肪酸、酢酸ヘキサデシル、酢酸オクタデシル、リノレイルアルコールなどさまざまな情報伝達物質と幅広く結合し、輸送することを明らかにした。 3. 健康食品やナノ材料など新しい糖質素材として期待されるイソマルトメガロ糖の効率的生産法を確立するため、その生成過程においてイソマルトオリゴ糖の鎖長を伸ばして直鎖イソマルトメガロ糖を作る6糖転移酵素(I6GT)と基質であるイソマルトテトラオース(IG4)の複合体構造を解析し、反応機構を解明した。さらに、鎖長伸長反応において重要な役割を担う芳香族アミノ酸を置換することにより、酵素活性の向上した高機能化I6GT変異酵素の作出に成功した。 4. 相互作用因子の探索や機能未知タンパク質の機能特定を効率化するため、生体内低分子化合物の三次元構造データベース(3DMET)を拡充(5,000化合物を追加)するとともに、ウェブページの改ざんを検出するプログラムを開発・実装しセキュリティを強化した。年度中に新バージョンRelease3.0 (収録件数:前バージョン8,581→30,000件)を公開予定である。3DMETは英国EBIの生物化学データベースにも登録されるとともにWikipediaの化合物識別情報としても採用され、これまでに90か国以上から月間数万件のアクセスがあるが、新バージョン公開後はさらなる研究利用の増加が見込まれる。 5. 植物病原菌の同定や遺伝資源管理等に有用なデータベース作成に向け、トマトに感染する菌並びに遺伝資源センターから提供された酵母菌及び糸状菌をMALD-biotyping分析し、各菌種に特異的な指紋MSスペクトル情報を収集した。また、罹病植物の感染葉から菌を直接検出する方法を考案した。 |
| カテゴリ | 遺伝資源 害虫 データベース トマト 防除 輸送 |