課題名 |
マルハナバチおよびホルモン処理が不要な単為結果性トマトの栽培技術開発 |
研究機関名 |
地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部道南農業試験場
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研究分担 |
地域技術グループ・生産環境グループ
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研究期間 |
継H26~28 |
年度 |
2014 |
摘要 |
目的:トマト生産において法律対応と省力化を可能にする単為結果性トマトの導入を推進し、北海道のトマト生産を発展させるために、単為結果性トマトの栽培特性に対応した安定多収栽培技術を開発する。、成績の概要、 ア 果房、果実品質、収量性、草勢に関する特性を明らかにした。単為結果性品種は着果促進作業労力が不要であるとともに草姿がコンパクトで収穫しやすく各果房の収穫果数が多かったが、収穫果実はM規格個数は多いもののL以上規格個数が少なく規格内収量が少なかった。作物体の乾物生産量と窒素吸収量は少ない品種が多かった。半促成作型も同様の傾向であった。、 イ 果房ごとの開花・着果数の推移を明らかにした。単為結果性品種は果房毎の開花時期の揃いが良く開花数が一定の範囲内に収まりその後の落花・落果が少なかった。収穫は果房毎にほぼ一斉に可能で収穫果数が多かった。草勢が小さめである一方で8月以降の株全体の担果数が多いことから、生育後半の担果負担の重さは慣行品種以上であることが示唆された。、 ウ 栽植密度処理の影響を明らかにした。「パルト」は株間を広げるにつれてS以下規格個数が減少しL以上規格個数が増加した。「F1-82CR」は規格別個数の傾向は不明瞭であったが果房当たり収穫果数は増加した。M以上規格収量が安定して多かったのは株間40cm区(栽植密度 2,500株/10a)であった。、 エ 摘果処理とかん水処理の影響を明らかにした。生育中のトラブルのため緊急対応として側枝を利用した試験を行った。摘果あり区は両品種ともS以下規格個数が減少しL以上規格個数が増加した。かん水あり区は「パルト」は規格内収量とL以上規格収量が増加したが「F1-82CR」は影響が不明瞭であった。側枝を利用した試験となり生育時期が当初予定からずれたため、追肥時期の検討は行えなかった。、 オ 単為結果性トマトは着果促進作業をしなくても着果は旺盛で安定しており収穫果数が安定して多かった。特性を活かして可販果収量を向上させるために、果実の肥大促進を考慮した検討が必要と考えられた。
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カテゴリ |
栽培技術
省力化
多収栽培技術
単為結果
トマト
品種
マルハナバチ
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