課題名 | 地域食品・醸造残さからの高品質・高機能油脂生産に向けた基盤研究 |
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課題番号 | 2014026457 |
研究機関名 |
新潟薬科大学(応用生命科学部) 新潟薬科大学(応用生命科学部) 独立行政法人酒類総合研究所 国立大学法人長岡技術科学大学 東レ株式会社 先端融合研究所 不二製油株式会社 |
研究期間 | 2013-2015 |
年度 | 2014 |
摘要 | 中課題1の目標である実用性の高い変異株を2株獲得に対し、本課題で得られた複数の変異株の中から、油脂酵母L. starkeyiから油脂高生産変異株を1株、油脂酵母R. toruloidesから油脂高生産変異株を1株、実用性の高い変異株を選出することができ、中課題1の最終目標を達成した。 中課題2においては、①中課題1で得られた複数の有用変異株の表現型解析によるデータベースの充実化、②L. starkeyi及びR. toruloidesのゲノムレベルの解析を実施し、油脂蓄積と発現挙動を共にする遺伝子を同定、③油脂生産メカニズム解明のため、リアルタイムPCRによる油脂合成系関連遺伝子発現解析システム(L. starkeyi、R. toruloides)及び遺伝子機能解析ための遺伝子組換え技術の開発に成功(L. starkeyi)し、さらに油脂蓄積に必須であるACL1遺伝子の同定(L. starkeyi)し、目標以上の成果をあげている。 中課題3においては、①原料を芋焼酎残さに固定したこと、②芋焼酎残さから10wt%糖化液生産を目標としていたが、それを大きく上回る15wt%糖化液生産プロセスの構築に成功したこと、③L. starkeyi、R. toruloidesいずれの酵母においても、膜分離リアクターを利用することで糖から油脂への高変換率(15%以上)を維持したまま、蓄積濃度および生産速度を向上させ、目標値(5 g/L/day)の1.5-2倍を達成したこと、④ステップ数、コスト削減、環境負荷低減に繋がる油脂回収精製システム開発に成功したこと、以上より最終目標へ向け順調に進んでいる。 中課題4においては、①L. starkeyi由来油脂(トリアシルグリセロール:TAG)の脂肪酸組成を分析した結果、高価なココアバターの代替油脂としての価値を見出したこと、②R. toruloides由来油脂の色素成分には、健康的付加価値の高いカロテノイド、コエンザイムQ10の有用な機能を持つ栄養素を非常に多く含有することを見出したことより出口の高付加価値油脂が明確になり、十分に目標は達成できている。 |
カテゴリ | 環境負荷低減 高付加価値 コスト データベース |