課題名 | 匠の技継承・人材育成手法の開発 |
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課題番号 | 2014027540 |
研究機関名 |
(国)九州大学 一般社団法人 日本食農連携機構 |
研究期間 | 2010-2014 |
年度 | 2014 |
摘要 | 本課題では、農業現場において、技能継承・人材育成に係る情報を収集し、農業の匠が持つ暗黙知を、映像知識技術と認知モデル化技術を用いて「見える化」、および「形式知化」を図り、匠の技の継承、人材育成の実現のための手順・手法の体系化を目指してきた。 今年度はこれまでの成果の集大成としての報告書類を作成すると共に、出版物としての「農業新時代の技術・技能伝承、ICTによる営農可視化と人材育成」の中の第9章「匠の技継承・人材育成モデルと暗黙知継承支援技法」として情報発信した。 また、匠の技継承ツールとしての「匠コメント付き多視点映像コンテンツ」を用いて、日本食農連携機構のセミナーでの普及活動を行った。 加えて、さらなる実用化・普及に向けた「アクティブラーニング」の場を提供するサイトの設計を行った。具体的には、「匠コメント付き多視点映像コンテンツ」を単に提供するだけではなく、それを組織で実際に積極的に活用・普及させていくための「人材育成手法」として、与えられたコンテンツやマニュアルを受け身で学ぶのではなく、パッシブラーニングからアクティブラーニングにしていくために、組織のメンバーが、内面から変われるツールの提供を目指して、組織の構築主義の実践の場としての「協働・協創のためのサイト」をクラウド上に設計した。 研究期間を通して達成された具体的成果は以下である。 ・農業法人の経営者等から、開発した「匠の技継承・人材育成手法」に対して、有効であるとの高い評価を得た。 ・認知モデル化技術を用いることによる、暗黙知を含む「匠の技継承・人材育成モデル」を開発した。 ・映像知識技術を用いて、「匠の技継承・人材育成手法」に有効なツールとして「匠コメント付き多視点映像コンテンツ」を作成し、農業法人経営者、中核的生産技術者及び、新規就農者などに対する成果の実用化・普及活動を行った。 ・「匠コメント付き多視点映像コンテンツ」の作成・活用マニュアルの設計をおこない、日本食農連携機構のホームページでの普及活動に備えた。 今後、関係機関の協力のもと、成果の具体的な社会実装として、以下を予定している。 ・農業法人等における中核的生産技術者及び、新規就農者の教育教材として提供 ・日本農業経営大学校等における新規就農候補者の教育教材として提供 ・日本食農連携機構のホームページや研究会等で普及活動 |
カテゴリ | ICT 経営管理 人材育成 |