課題名 |
ハウス栽培におけるほうれんそうの高度クリーン栽培技術の開発 |
研究機関名 |
地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部道南農業試験場
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研究分担 |
研究部生産環境グループ
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研究期間 |
継H26~28 |
年度 |
2015 |
摘要 |
〇研究の目的:ほうれんそうにおける化学合成農薬および化学肥料窒素5割削減栽培技術を開発し、高度クリーン栽培および特別栽培を推進する。、〇研究内容: 1)化学合成農薬5割減のリスク評価(H26~28年度) 、 2)病害虫に対する代替技術の開発(H26~28年度) 、 3)化学肥料窒素5割削減のリスク評価(H26~27年度) 、 4)化学肥料窒素5割削減に伴う代替技術の開発(H26~28年度) 、 5)化学合成農薬・化学肥料5割減の栽培技術の実証(H27~28年度)、〇成果概要 :1)現地ハウスで、5割削減区におけるコナダニ被害が慣行区と同等であったのは、6月上旬収穫、土壌消毒1作後の7月下旬収穫、8月下旬収穫の作型であった。コナダニの被害が多くなる10月中旬収穫の作型では、慣行区よりも被害が多かった。、 2)ほうれんそうの土壌病害である萎凋病は、8月どりと9月どりで多発し減収したが、6月どりと11月どりでは発生が少なく減収しなかった。土壌消毒後1作目の8月どりは萎凋病菌数が抑制され収量の改善が見られた。同じ土壌病害である立枯病が現地試験ほ場で発生し、6月どりでは本病の多発により大きく減収した。土壌消毒後1作目の7月どりでは立枯病が観察されなかったが、その後発病株率は増加傾向を示した。、 3)場内ハウスの5割削減区の収量は、2、3作目で慣行区に比べやや低く、4作の合計収量は5,149kg/10a(慣行区の91%)であった。代替Ⅰ区および代替Ⅱ区の各作期の収量は、慣行区の97~111%および105~109%の範囲であり、4作の合計収量は両区とも慣行区と同程度であった。現地ハウスの代替Ⅰ区の各作期の収量は、慣行区の98~106%であり、4作の合計収量は4,002kg/10a(慣行区の103%)であった。、 4)場内ハウスの1~2作目、現地ハウスの各作期では、代替Ⅰ区の硝酸濃度が慣行区に比べやや低かった。場内ハウスおよび現地ハウスの1作目では、代替Ⅰ区のビタミンC濃度が慣行区に比べやや高かった。、〇目指す成果とその活用策: 本技術により、ほうれんそう栽培において化学農薬・化学肥料窒素5割削減を達成する高度クリーン栽培および特別栽培技術が確立され、新たに減農薬栽培を目指す生産団体において活用できる。本技術は、現行クリーン農業にも適用可能で、さらなる減農薬化に活用できる。
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カテゴリ |
病害虫
害虫
くり
栽培技術
立枯病
土壌消毒
農薬
ほうれんそう
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