寒地の水稲湛水直播栽培における除草剤の播種同時処理を可能とする効果的な水管理法

課題名 寒地の水稲湛水直播栽培における除草剤の播種同時処理を可能とする効果的な水管理法
研究機関名 地方独立行政法人北海道立総合研究機構農業研究本部道南農業試験場
研究分担 研究部地域技術グループ
研究期間 継H26~27
年度 2015
摘要 〇研究の目的: 北海道の水稲湛水直播栽培において省力的かつ効果的に雑草を防除するため、除草剤の播種同時処理における落水期間の水管理法を確立する。、〇研究内容:1)水稲湛水直播栽培の除草剤播種同時処理における水管理法の開発(H26~27年度)  試験区構成 ①水管理では実証管理区:灌漑断水処理(走水/約3日間隔)と慣行管理区:全期間落水処理(14日間)。②播種期では早期:5/15、慣行:5/21、晩期:5/27。③播種時土壌条件(5/21播種)では柔らかい:表面水が薄く残っている、適性:表面水がほとんど無く、播種床に泥が戻る、硬い:表面水が無く種子が一部見える状態、〇成果概要: 1)水管理 いずれの播種時期とも実証管理区および慣行管理区とも播種後20日程度まで雑草の発生はほとんどなく、除草効果は良好であった。その後、雑草の発生が認められたが、極わずかで、後処理剤の散布によりほとんど枯死した。5月15日播種では、慣行管理区で実証管理区に比べノビエおよびホタルイの発生がやや多い傾向であった 。 水稲の出芽始は、実証管理区で1日程度早かった。苗立本数はいずれも200本/㎡を上回り、苗立率は有意な差は認められなかったものの実証管理区でやや高かった。水稲の初期生育は、全般に実証管理区が慣行管理区よりやや良好で、草丈、茎数および乾物重では有意な差が認められた。 出穂期は実証管理区で慣行管理区に比べ1日程度早かったが、成熟期に差は認められなかった。成熟期の生育は、各項目で両区に差は認められなかった。精玄米収量は実証処理区が2%程度優ったが、有意な差ではなかった。、 2)播種期: 播種後10日間の平均気温は、慣行播種で早期播種より約2℃高く、晩期播種より約1℃低かった。播種後10日間の日照時間はいずれも1日当り7時間を超えており天候は良好で、中でも慣行播種は約10時間と多かった。雑草の発生量は全般に少なかったものの、播種が早いほど多い傾向であった。水稲の苗立率は播種時期によらず50%台で安定しており、気温との関係はみられなかった。初期の生育はいずれの播種時期も概ね実証管理区がやや優っていたが、その差は播種時期が遅くなるほど小さかった。、 3)播種時土壌条件: 雑草の発生量はいずれの処理区とも少なかったが、土壌条件が柔らかいほど多い傾向であった。水稲の苗立率は適正区で高く、その他の土壌、特に硬い土壌区で低かった。水稲の初期地上部乾物重も同様の傾向で、適正区で最も大きかった。
カテゴリ 病害虫 寒地 雑草 直播栽培 除草 除草剤 水稲 播種 防除 水管理

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