課題名 | (イ)多様な森林資源の活用に対応した木材供給システムの開発 |
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研究機関名 |
国立研究開発法人森林研究・整備機構 研究ディレクター |
研究期間 | 2016-2020 |
年度 | 2020 |
摘要 | 持続的林業経営と効率的流通・加工体制の構築に向けた社会的・政策的対策の提示に関して、林業への外国人労働力受け入れの可能性を検討するために、現制度と事例の分析を行った結果、林業においても他産業と同様の技能検定制度が必要であり、そのためには林業における外国人受け入れ体制の現状と課題について情報発信することが肝要であることを示した。また、森林所有者や林業事業体の持続可能な経営のため、森林セクターの中長期マクロ経済分析と育林経営の実態分析を行った結果、特に育林労働力がボトルネックであり、労働対策、育林経営における人材育成が重要であることを明らかにした。また山元への利益還元のため、寡占化する製材業や合板業に対して対等な立場で木材の量、品質、価格の交渉を行い、有利な価格で販売することが可能となるように、大量の木 材を山元で集荷する共同販売を一層強化することが必要であることを提示した。 地域特性に応じた木質エネルギー等の効率的利用システムの開発に関して、早生樹(ヤナギ)によるバイオマス生産の実用可能性を評価するために、北海道下川町でケーンハーベスタを用いた収穫試験を行い、栽培から収穫・運搬・チップ化コストを試算し、下川町に対してヤナギによるバイオマス生産の可能性を示した。また、現在稼働しているガス化発電や熱供給用ボイラー等に関する経営データを数多く収集し、パラメータの精査及び施設により変動するパラメータの設定手法をマニュアル化することにより、熱供給バイオマスボイラー採算性評価ツールと小規模ガス化熱電併給事業採算性評価ツールを完成させた。 |
カテゴリ | 加工 経営管理 コスト 人材育成 |