課題名 | 天敵温存植物・間作を利用した土着天敵保護強化による露地野菜害虫防除技術の開発 |
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研究機関名 |
宮城県農業・園芸総合研究所 |
研究分担 |
園芸環境部 |
研究期間 | 完H30~R2 |
年度 | 2020 |
摘要 | 目的: 天敵・二次植物の特性を室内および圃場レベルで科学的に解明し、圃場実証を行う。 得られた成果: ①露地の春作タマネギとキャベツにおいて,各害虫に対して本県において有用な天敵類を把握することができた。 ②キャベツのチョウ目害虫に対しては寄生蜂であるコマユバチ類,アブラムシ類に対しては寄生蜂のアブラバチ類は寄生率も高くその害虫抑制効果は高かった。特にアブラムシ類に対しては,オオムギ間作と開花植物導入により,定植時のネオニコチノイド系殺虫剤処理をしなくても作期を通して極少発生に維持することができた。 ③タマネギのアザミウマ類に対しては,ヒラタアブ類が捕食することをDNA解析並びに動画撮影により明らかにした。ヒラタアブ類はアブラムシ類の天敵として知られているが,アザミウマ類に対しても密度抑制効果が示唆されたことは世界的にも価値がある。 ④ヒラタアブ雌成虫は,間作したオオムギのアブラムシコロニー近くに産卵し,その後餌を求めてタマネギに移動することが示唆された。 ⑤オオムギ間作のモンシロチョウ抑制効果メカニズムのひとつには,視覚的な効果があることをドローンによる飛翔行動解析により明らかにした。 ⑥上記の天敵類はいずれも開花植物の栽植により増加する傾向があり,本県ではそば,コリアンダー,ハゼリソウが開花植物として有用であることを明らかにした。 |
カテゴリ | 害虫 キャベツ コリアンダー 栽培技術 そば たまねぎ 土着天敵 ドローン 春作 防除 |