DMI剤感受性低下菌対策を主眼としたリンゴ黒星病防除体系の確立

課題名 DMI剤感受性低下菌対策を主眼としたリンゴ黒星病防除体系の確立
研究機関名 秋田県果樹試験場
研究分担 かづの果樹センター・生産技術部
研究期間 完H30~R2
年度 2020
摘要 目的:平成24年以降、鹿角地域を主体に多発しているリンゴ黒星病について、DMI剤耐性菌の発生リスクを低減させるため、発生生態を明らかにし、DMI剤に頼らない防除体系を構築する。
成果:R2年の子のう胞子の飛散は県南で3月26日開始、6月2日終息であった。県北では4月8日開始、6月1日終息であった。また、ポット苗試験により、胞子の飛散距離は、子のう胞子で伝染源から12mまで、分生子で16mまでと推測された。フェナリモル(ルビゲン水和剤)に対する感受性検定で、耐性菌は17地点中7地点、78菌株中12菌株で検出された。さらに、160菌株からのCYP51A1遺伝子変異検出率は18.8%であった。同剤の感受性低下菌2菌株を用いた防除試験では防除価23.0と著しい効力低下を確認した。さらに、罹病落葉に対し、子のう胞子飛散前にフロンサイドSCを散布すると黒星病の発生量が減少した。カナメフロアブル4000倍に治療効果がみられ、湯沢市の現地試験では、SDHI剤(オルフィン、カナメ各フロアブル)を開花期前後に使用し、高い防除効果を確認した。SDHI剤をDMI剤の代替剤として開花期前後の主剤とする防除体系は、黒星病対策として実用性が高いと考えられた。
カテゴリ 黒星病 耐性菌 防除 りんご

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