課題名 | 漆生産のための低コスト育成技術の開発 |
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研究機関名 |
山形県森林研究研修センタ- |
研究分担 |
森林資源利用部 |
研究期間 | 完H30~R2 |
年度 | 2020 |
摘要 | 目的:国産漆の需要が高まる中で、原料となるウルシ木の資源を増やす必要がある。造林全般に当てはまる事ではあるが、労働力確保と人件費の高騰が大きな問題でありウルシ栽培においても保育経費を削減しなければ植栽が広まらない状況が懸念されている。特に下刈り回数を減らすことは最も効果が高いので、この部分を重点的に削減する植栽・管理技術を開発することが目的である。 成果:真室川町の漆液収穫後の林分に5月と7月にグリホサート系除草剤(ラウンドアップマックスロード)を散布し、11月に更新を目的としてウルシの伐採を行った。そこに布区に5m四方のプロットを設け散布区とし、無散布区に設置した同様のプロットと合わせて、伐採から2年後の秋の萌芽の状況を調査した。①ウルシは萌芽力が極めて強く、多くの根萌芽を発生した。散布区では多くの萌芽が残存するのに対して、無散布区はほとんどの萌芽が被圧によって消失した。②無散布区では残存した萌芽に対してツル絡みが頻発し、それによる斜立、折れを誘発させ健全個体が少なかった。以上のことから、ウルシ萌芽更新において伐採年(漆液収穫年)の春と夏に除草剤を散布することで、萌芽発生から2年間の下刈りが省略できる。同時に収穫時の下刈りも除草剤散布で軽減できることが分かった。 |
カテゴリ | 管理技術 除草剤 低コスト |