加温栽培「シャインマスカット」の高糖度・高品質安定生産技術の確立 

課題名 加温栽培「シャインマスカット」の高糖度・高品質安定生産技術の確立 
研究機関名 岡山県農林水産総合センター  農業研究所
研究分担 果樹研究室
研究期間 H28~R2
年度 2020
摘要 目的:加温栽培による7月出荷作型の果実生産技術を検討しているが、簡易被覆(トンネル)栽培に比べて糖度が低く、結実不良などの問題点が明らかになりつつある。そこで、加温栽培において高糖度で高品質な果実を安定して生産する栽培技術を確立する。
成果:
1.高糖度技術の確立
 未熟粒混入症は果房内に成熟の遅れた果粒が混入する生理障害で、果粒数が多い状態で管理すると、果粒間の養分競合によって発生が助長されると考えられる。そこで、無加温栽培で穂軸長の調整及び摘粒作業などの果房管理を通常より大幅に遅延し、果実品質及び未熟粒を含む生理障害の発生に及ぼす影響を検討した。その結果、果房管理を遅延させると軟化の遅れた果粒が果房内に多く混入した。また、収穫時に果粒重が小さく、かすり症の発生が多い上に、糖度17度を下回る果粒の割合が明らかに高かった。
2.高糖度・高品質安定生産技術の組立て実証
 加温作型において、有効であった処理区を組み合わせて実証試験を行った。その結果、満開期及び果粒軟化期の新梢基部径はともに約13mm、果粒軟化期から収穫期までの葉色値(SPAD)はいずれも約47、新梢当たりの葉面積は約5,800cm2、LAIは2.3で、おおむね目標とする樹相を維持できた。糖度は、果粒軟化7週後までは順調に上昇して約17度に達したものの、その後は曇雨天が続いたため上昇は停滞した。なお、果粒肥大が収穫直前まで続き、収穫時には果粒重が約20gに達した。
カテゴリ 栽培技術 出荷調整 生理障害 ぶどう

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