課題名 | 簡易被覆栽培ブドウにおける晩腐病の防除対策 |
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研究機関名 |
岡山県農林水産総合センター
農業研究所 |
研究分担 |
病虫研究室 |
研究期間 | 継H30~R02 |
年度 | 2020 |
摘要 | 目的:本県の簡易被覆栽培ブドウは、雨除け条件であり、晩腐病の抑制環境であるにも関わらず、被害が恒常的に発生している。そこで、簡易被覆栽培における本病の発生生態を解明し、安定した防除効果が得られる総合防除技術を開発する。 成果: 1.発生生態の解明 葉への感染時期については、6月中旬に外葉(雨除けビニル被覆の外の葉)及び着房節の葉で晩腐病菌が検出され、その後、感染が拡大し、6月下旬には内葉(第1~2節の葉)を含むすべての採取位置で検出された。果房への感染時期については、5月下旬~7月上旬で、主に6月中旬~7月上旬に感染していると考えられた。 伝染経路の解明については、晩腐病菌はいずれの果実袋も貫通して袋内に侵入し、果実袋の品質によって晩腐病菌の袋内への侵入阻害の程度が異なることが明らかになった。 自然条件下における果実袋の外からの感染については、2重掛け区は1重掛け区より収穫期の感染果粒率が有意に低かった。 2.有効な防除対策の検討 果粒大豆大期にセイビアーフロアブル20を組み込んだ体系防除の主要病害に対する防除効果は、晩腐病に対して程度は低いものの防除効果が認められ、べと病、褐斑病、さび病及びうどんこ病に対する防除効果に影響はなかった。 ブドウ晩腐病の登録殺菌剤の中では、休眠期にはデランフロアブル(200倍)、ビオネクト(250倍)及びフリントフロアブル(500倍)、生育期にはジマンダイセン水和剤(1,000倍)、セイビアーフロアブル20(2,000倍)、ミギワ20フロアブル(2,000倍)の防除効果が高かった。 |
カテゴリ | うどんこ病 総合防除技術 大豆 ぶどう 防除 |