課題名 | 高軒高ハウスを活用した果菜類の長期多段どり夏越し栽培技術の開発 |
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研究機関名 |
宮城県農業・園芸総合研究所 |
研究分担 |
野菜部 |
研究期間 | 継R3~R5 |
年度 | 2021 |
摘要 | 目的: 本県の夏期冷涼な気象特性を背景に,高軒高ハウスの特性と複合環境制御技術等を活用することで,夏期高温による生理障害等を回避する,安定した長期多段どり夏越し栽培技術を開発・実証するとともに,生産者間等の情報交換を促進することで,生産現場における自主的な栽培技術向上を後押しするコミュニケーションツールを改良・開発し,みやぎ独自の次世代型施設園芸モデルの構築を目指す。 得られた成果: ①トマト,パプリカの長期多段どり夏越し栽培を実証し,トマトで45t/10a,パプリカで21t/10aを超える収量を記録した。仮説どおり,前年までの冬越し栽培と比較し,10%以上の増収を達成した。 ②トマトでは,葉面積指数を十分確保した上で幼葉摘除することで,総乾物生産を低下させず果実乾物分配率を高め,増収することが示唆された。 ③夏越し栽培に適するパプリカ品種は,赤品種ではナガノ,ケーシー,黄品種ではスベンが有望と考えられた。 ④トマトにおける高温期の着果率低下回避には,トマトトーンとジベレリンの処理が最も有効と考えられた。 ⑤パプリカの個葉面積推定法には年次間差,品種間差はなく,現地における検証でも高い推定精度であったことから,本推定法はあらゆる条件で適用可能と推察された。 ⑥現場から寄せられるコミュニケーションツールの改良要望について随時対応し,既存ツールの利便性を向上させるとともに,新たなツールとして「気象データ自動取得シート」を開発し,普及技術として提案した。 |
カテゴリ | 環境制御 栽培技術 施設園芸 生理障害 トマト ピーマン 品種 |