課題名 |
ニホンナシ黒斑病抵抗性の簡易検定法の確立(94) |
課題番号 |
1992001244 |
研究機関名 |
果樹試験場(果樹試)
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研究分担 |
育種・育種4研
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研究期間 |
継H01~H04 |
年度 |
1992 |
摘要 |
遺伝資源の保存系統の耐病性形質及び耐病性系統の選抜に当って簡易検定法の確立は極めて重要である。病原毒素溶液にリーフパンチで切り取った葉片を処理する方法は簡易で、明確な判定が得られることは既に報告しているが、本課題では、耐病性、り病性系統の他に、中位の耐病性系統を明確にしかも簡易に判定する方法を検討した。毒素(AK-toxin■)1及び0.1ppm 溶液を添加したろ紙上に、第1葉及び第5葉から切り取った葉片を処理することにより、完全耐病性、り病性個体の他に中位の耐病性個体を明確に判定することが可能になった。この方法を用い、果樹試験場で保存しているニホンナシ品種及び在来系統、チュウゴクナシ品種、野性系統等約 310点について調査を行った。調査を実施した約310系統中、耐病性個体が272個体、り病性個体が44個体であり、二十世紀より選抜した耐病性突然変異体を除いて中位の耐病性個体は認められなかった。また、中位の耐病性突然変異体品種ゴールド二十世紀と各品種との交雑で得られた実生の検定により、ゴールド二十世紀にみられる中位の耐病性は後代に遺伝することが確認された。今後、中位の耐病性品種ゴールド二十世紀の他にり病性品種を交雑親に用いた場合にも、この方法を用いることにより簡易に実生の耐病性特性の検定が可能になる。
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カテゴリ |
遺伝資源
簡易検定法
台木
耐病性品種
抵抗性
品種
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