課題名 |
コナガの微生物殺虫剤抵抗性の特性解明(158) |
課題番号 |
1992000640 |
研究機関名 |
農業環境技術研究所(農環研)
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研究分担 |
資材動態・薬剤耐性研
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研究期間 |
完H01~H03 |
年度 |
1992 |
摘要 |
アブラナ科野菜害虫であるコナガは各種薬剤に対し高度の抵抗性を生じ,その防除が難しくなっている。微生物殺虫剤BT剤は抵抗性コナガに対する代替薬剤の一つであるが,最近大阪府下のクレソンでBT剤の防除効力の低下が問題となった。そこで,当該ハウスのコナガについてBT剤に対する抵抗性発達の程度,交差抵抗性などその特性を明らかにした。BT剤トアローのLC50値は,感受性系統(S)で1ppm前後であったが,BT剤抵抗性のRO,ROO系統のLC50はS系統の79,704倍高かった。トアロー以外のBT剤のLC50値はS系統で1ppmから35ppmであったが,抵抗性系統ではバシレックスが約30ppmで若干低かったが,他の2剤は50ppm以上であった。当該ハウスではBT剤としてトアローのみが使用されており,他のBT剤に対する抵抗性は交差抵抗性と考えられた。SとROO系統を正逆交雑して得たF1世代のトアロー感受性は,S系統のそれに近く,BT剤抵抗性遺伝因子は不完全劣性を示し,常染色体上にあることが示唆された。F1世代の後代の感受性を解析した結果,BT剤抵抗性遺伝因子は単一であると推定された。また,BT剤抵抗性は薬剤に接触させずに飼育すると継代毎に低下し安定しないことが分かった。
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カテゴリ |
病害虫
あぶらな
害虫
クレソン
抵抗性
防除
薬剤
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