課題名 |
リンゴ樹の気象生態反応としての光合成,蒸散能力の解明(171) |
課題番号 |
1993001297 |
研究機関名 |
果樹試験場(果樹試)
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研究分担 |
盛岡・栽培研
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研究期間 |
完H01~H04 |
年度 |
1993 |
摘要 |
リンゴ樹の光合成、蒸散能特性を解明し、気象条件の変化による葉焼け早期落葉種々の果実の生理障害等と光合成、蒸散能力との関係を解明する。環境制御条件下におけるリンゴ樹の葉と果実の光合成及び蒸散速度を品種及び組織別栽培条件別に測定した。温度-光合成曲線は、多くの品種では20℃近くに適温があり低温及び高温側で光合成が低下するが、ふじの適温は25℃以下の低温で低下が著しく、スターキング・デリシャスは17℃以上の高温で低下が著しい等品種間の差異が明らかにされた。また早期落果期までの葉面積当り蒸散速度と光合成の経時変動、果そう葉と副梢葉の光合成、蒸散能の差異、さらに副梢葉の蒸散速度の品種間差異が気孔開閉能の変化によること等を明らかにした。葉そう別の光合成能は頂花芽>腋花芽、果そう葉>新梢葉>副梢葉の順に高い規則性、蒸散速度の季節変化は、葉の気孔開閉機能と関連、さらに台木・穂木品種の耐水性と光合成、蒸散能力との関連が認められた。他方リンゴ果面のさび発生は、表皮クチクラ層の荒れが原因で、荒れた表皮からの急激な果実蒸散を抑制し、落花期から果実横径20mmまでの幼果期には、果実蒸散、光合成にはたす““がく””の役割は、小器官に関わらずきわめて大きいこと等が明らかにされた。以上リンゴ樹の光合成、蒸散能特性についての知見は各種障害発生機構解明に資する。
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カテゴリ |
環境制御
栽培条件
生理障害
台木
品種
りんご
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