雪の物理特性の解明と利用法の開発(33)

課題名 雪の物理特性の解明と利用法の開発(33)
課題番号 1995002002
研究機関名 北海道農業試験場(北農試)
研究分担 農村計画・気象資源研
研究期間 完S60~H06
年度 1995
摘要 前期では積雪の断熱性を利用した無加温雪中ハウスを開発した。ハウス北面から上面が積雪で十分覆われた時の保温は良好で、外気温が-18℃程度まで低下した夜間もハウス内温度は0℃程度に保たれた。また、本ハウスを利用した栽培試験では、軟弱野菜と球根類の花卉の栽培が可能であることが分かった。しかし、ハウス上の雪と地表面の積雪とがつながることで雪の荷重に沈降力が加わるため、大型化は困難である。中期では雪の冷熱資源を農産物の貯蔵等に利用するための貯雪装置を設計した。モデル計算では、地温による融雪ロスが大きいことを認めた。後期では野菜類の雪下貯蔵法の検討を行った。冬期から早春にかけて収穫することを目的に数種類の野菜を供試したところ、にんじん、ごぼう等の根菜類が有望であることがわかった。また、生理的には雪下で糖度が生育後期に高く以後徐々に低下すること、根茎が5~9%、根重としては約20%程度増加することが認められた。細胞液の浸透圧の変化に伴う水分の取り込みが要因と見られた。一方、野菜の凍結防止には雪質により50cm前後の積雪深があること、連作障害を回避するための栽培法の確立が必要なことが分かった。本課題は当初の目的をほぼ達成したこと、6年度から新たに研究基本計画が発足したことを受けて完了する。
カテゴリ 寒地 ごぼう にんじん 連作障害

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