課題名 | マレイシアにおける水稲生産性拡大のためのハイブリッド稲の開発(182) |
---|---|
課題番号 | 1998004301 |
研究機関名 |
国際農林水産業研究センター(国研センタ) |
研究分担 |
生物資源(主研) |
研究期間 | 完H07~H09 |
年度 | 1998 |
摘要 | マレイシアでは持続的に高い収量を維持するため、ハイブリッド稲の実用化に対する期待が大きい。ハイブリッド稲の実用化のために解決しなければならない細胞質雄性不稔系統(CMS)の稔性及び安定多収のための播種量の問題等について研究を行った。これまで問題とされてきたCMSの可稔化は、実験条件を厳密にした場合には数世代に渡って観察されなかった。マレイシアでは直播きが広く行われている。直播きでは種子価格の高いハイブリッド種子を大量に播種することになるため、ハイブリッドの収量増が利益増加につながらない。このため、少量種子を直播きした場合のハイブリッド稲の収量試験を行った。その結果、少量種子を直播きした条件下で、ハイブリッド稲の収量性が通常品種に比べて大きく高まることはなかった。また、ハイブリッド稲のヒエ属の水田雑草に対する競合性も通常の品種に比べて優れているわけではなく、稲の稈長が長い方が競合性が高いことが結果から示唆された。マレイシアのように労働力不足から直播きの普及した地域でハイブリッド稲を利用するには、手植えによる移殖に戻るのは難しいので、田植え機の利用等により播種量を抑えた栽培体系の導入が必要と考えられた。 |
カテゴリ | 病害虫 育種 栽培体系 雑草 水田 水稲 播種 ひえ 品種 |